名(迷)言集

 独身時代、かなり遠慮されやすいタイプだった私は、気安くおちゃらけた会話のキャッチボールをしたことがありません。

 堅物の雰囲気でも漂ってたんでしょうか。それとも、怖かったのか……。

 結婚前、ダーサンも私のことを真面目で堅物かも、と思っていたそうな。


 結婚してから毎日、夫婦漫才みたいな会話をしている私たち。とにかくダーサンの名言(迷言)が、破壊力満点!


 私が蚊に刺された時のこと。

 私は奇妙な体質で、刺されたその日は腫れも消えて跡形もなくなるのに、翌日から腫れ上がりどんどん悪化し、ひどいと10日経っても刺された直後のような、真っ赤な炎症が続くのです。

「毒素分解できないのかな。私、毒に弱いのかなぁ?」と呟く私の顔をダーサンじっと見つめ、しみじみと。

「……毒、吐くのにねぇ」

「……!!!?」

 そうそう毒素溜まって膿むから、たまには吐き出さないと……って、違うがねっ!(怒)


 点滴の針が長くて太いと知ったダーサン、ふと疑問を呟く。

「あんな長いの入れるのに、涼月は点滴途中から漏れるんだっけ?」

「そうなのよねぇ。最初はすんなりいってるんだけどさぁ。外す頃には漏れてパンパンに腫れちゃうんだよね。なんで漏れるんだろう」

「……内圧、高いからかな?」

「……!!!?」

 内圧? それって、もしや、私が圧しが強い性格してるって言いたいのかしら? ふ、ふふふっ。(怒)


 キラッキラしたイタズラお目々で、どっちが毒吐いてるんじゃい、と聞きたくなるような迷言を私に投げてくるダーサン。

 ダーサンじゃなかったら今頃サンドバッグですよ。うふふ。

 

 一緒に過ごす時間の中で、どれだけの会話をしていけるのかな。あほなことを言い合って、笑い合える日々をどれだけ過ごしていけるのかな。

 名言(迷言)に激しくツッコミながら、感謝する日々。


 ありがとう、一緒に生きてくれて



*2019/06/26(水)


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