最期の言葉

 ダーサンは今日も山林に。午後から歯科の治療なので、気合いを入れて早くから出掛けました。

 私は掃除洗濯をして、家裁への書類書きと必要なもののコピーをし、東京法務局へ送らなくてはいけない書類を書いていました。

 午後は喪中葉書の宛名書きと、父の遺産の現金出納つけをしていました。


 書きものをして姿勢が固まっていると背中が痛くて、時々背伸びしたりストレッチしたり。

 そうこうしているうちに歯科から帰宅したダーサン。またすぐに山林へと出掛けて、夕方まで頑張っていました。頑張る人です。


 家裁への最終報告は、金曜の午後に予約を入れました。

 東京法務局へは明日、簡易書留で発送します。これで、大変な手続きは片付きます。

 残るは水道と電気の支払い口座変更と、固定電話を辞める手続きだけかな? 火災保険は来週に手続きに来て貰うようにしたし。


 明日は朝から私も山林へ行きます。

 ブルーベリーが途中になってるので、掘り起こさないと。あと、物置の中を片付けないと……。

 来月は作業部屋の片付け再開したいな。寒くなると作業が厳しい。でもきっと当分は山林が優先。雪が降る前に外の作業やらないと、なのです。


 こたつで爆睡してるダーサン。ごめんね、ありがとう。きつい作業を文句ひとつこぼさずに、請け負ってくれてありがとう。


 入院していた父を最後に見舞った日。母も私も大丈夫だよ、頑張ってるよと告げた私に、父は掠れた声で

「婿は?」と、ひとこと。

 それが、父の最期の言葉でした。


 茄子の接ぎ木苗作り、ダーサンに教えて楽しそうだったっけ。

 楽しかったんだよね。

 一緒に農作業したり、お酒を飲んだり。息子はしてくれないことをしてくれたダーサンを、大事に思っていたんだね。きっともっと、いろんなことを一緒にしたかったんだよね。

 父さん、婿ダーサンは、今日も山林の手入れをしてくれたよ。


 元気に、頑張ってるよ。



*2018/11/14(水)



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