k-198
まあ、今更急いでも仕方ない。
ドニーさんによると、光の玉のような魔道具で「見たよ!」ということは相手に伝えられるらしく、その操作は既にしたとのことだった。
であれば、玉の向こうにいるサラサたちにも俺たちの無事が伝わったことだろう。
既に俺たちは別の国にいる。恐らくここから馬車で急ぎ目で戻っても、レスタへは一か月はかかるだろう。
なら、ホワイヨの町を堪能してからでも遅くない。むしろここで見聞を広めて、今後の料理のレパートリーを広めたいところだ。
特に温泉宿で食べた魚料理とかな。
ということで、今俺とユリナさんはホワイヨの町を観光している。
もちろんアッシュも一緒だ。
海猫亭で食べた刺身につけた魚醤や生姜っぽい薬味が絶妙に美味かったので探したらあった。
魚醤は壺1つ購入。レスタのサラサ商店を通して月1回ペースで定期購入したい旨伝え、前金として金貨数枚を渡しておいた。
生姜は芽が出ていて土のついたものが売っていたので、何個か買って土に入れた状態で持ち帰ることにした。
自分の畑でも育ててみるつもりだ。
他にも多種多様な魚介類が乾物になったり、魚醤漬にしたものをアイスの魔法で凍らせたものなどがあった。
ただ、あまり買ってしまうと馬車で運べなくなってしまう。
なので何があったかをリストアップして、とりあえず馬車に詰める分だけ買いこんでおいた。
それにしても、貝柱の乾物とか出汁とか出て絶対美味いだろうなあ。ツブのような食感の貝の魚醤付けを味見したけど、酒のあてに抜群の味だった。
ユリナさんもアッシュも気に入ったようだ。
この二つも比較的保存が効くものなので、アイスで凍らせるなどして、なんとか自分の家でも食べられるようにしたいものだ。
夢は膨らむね。
あとは、サラサたちにホワイヨ名物らしきお土産を買った。
熊の木彫りならぬ、温泉エイプという名物モンスターの木彫りが売っていたのでそれを10個ほど買った。
確かにくまモンのような、ご当地キャラ的なフォルムをしていて、このようなお土産にするにはもってこいなのかな? と思った。
本当は俺たちのために頑張ってくれた人がもっといるはずなんだけど、流石に馬車で運びきれない。
特に親友4人に近い人たちに渡すつもりだ。
そうして観光を済ませた俺たちは、一路ランカスタ王国へと向け、とんぼ返りしたのだった。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ようやく重い腰をあげ、レスタへと出発したケイゴたちでした。
(作者のモチベになりますので本作が気に入ったら、☆、♡、お気に入り登録、応援コメントよろしくお願いします🐉 書籍、コミック、ニコニコ漫画での連載も宜しくです🐕)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます