k-85

 昨日のジュノとのやりとりを考えていたら、エサをさっさとよこすんじゃ! (怒)と各方面から非難の声があがった。


 しかたねえなあ……。


 俺はロシナンテ(馬)やアッシュ、鶏にエサをやる。その後鍛錬に入る。


 ウインドを使っているものの、やはりまだ実用レベルではない。



『個体名、奥田圭吾はウインドLv2を取得しました』



 魔法のスキルレベルがアップするには、通常の武技よりも長い鍛錬が必要なようだ。


 足刀蹴り、バッシュ、フォートレス、チャージアロー、シャープアローの練習をしてから、鍛錬を切り上げる。



 10:00

 タオルを濡らして、汗をふいてから朝食の準備をする。


 朝食は干し肉と野菜の炒め物にパン、マーブル草のハーブティだ。


 アッシュもお座りをして良い子にしているので、干し肉をつまんで鼻先でマテをしてからあげた。尻尾が千切れちゃうんじゃないかというくらい、ブンブンしている。


 さて、今日は大量に使ってしまったポーション作りでもしよう。



 11:00

 ポーション用の鍋を火にかけ、薬草を煮詰める。パルナ解毒薬には本当に助けられた。あれがなかったらマルゴは先日の戦いで命を落としていただろう。他の冒険者も同様だ。


 ベルジン魔力草とムレーヌ解毒草を混ぜて煮込み、抽出。パルナ解毒薬を作成していく。濃度が肝要だ。



『個体名、奥田圭吾は錬金術Lv6を取得しました』



 錬金術のスキルレベルが上がることで、何か作れるものの幅が広がるのだろうか。


 結局色々試してみないことには、何ができるのかがわからない。


 武技のように錬金術の師匠でもいれば別なのだが。


 次に、デュアルポーション(中)の作成を行う。これにもまた命を救われた。ジュノも危なかった一人だ。俺は鍋を一度洗い、イレーヌ薬草、ベルジン魔法草、デルーンの実を混ぜて煮詰めていった。


 作業は中断するわけにはいかないので、干し肉とウォーターダガー水筒の水を飲んで、昼食代わりにした。アッシュがフンフンうるさいので、水牛の骨をやったら大人しくなった。



 16:00

 ようやく、ポーション作りが一区切りついた。ふー。肩が凝った。風呂でも沸かすか。俺は、川まで荷馬車を走らせ水を汲んだ。水牛かマーマンがいれば食料として狩ってやるのだがいなかった。



 18:00

 パチパチと薪が爆ぜる音がしている。そろそろ丁度良い湯加減かな。


 ザブン。ふー。凝った肩に効く。俺はタオルを頭に乗せて、天を仰ぐ。


 満天の星空だ。木々のざわめき、鳥や虫の音が聴こえる。まるで音楽のようだ。


 しばらく、俺はボーっとする。


 丁度良い感じにのぼせてきたので、犬かきをしていたアッシュを先に浴槽の外に出してやる。俺も風呂から出て、自分とアッシュの体をタオルでふく。


 ふと思いつく。ウインド! ヒュオー



 ……アッシュの毛がすぐに乾いていく。ウインドに使い道があることに気がついた瞬間だった。



 19:30

 お手製テーブルで飯を食べる。


 今日は特に獲物がないので、シカの干し肉を使った野菜炒めと燻製卵だ。酒はエールを飲む。やはり労働後、風呂上りの一杯は最高だ。



 21:30

 ふあと俺はアクビをする。少し、飲みすぎたかな。


 星と蒼い月があまりに綺麗だったので、ついつい飲みすぎてしまった。周りに人工的な光が一切ないため、それはもう美しかった。


 一人の時はわざわざスープを作るまでもない。


 俺はムレーヌ解毒草をムシャムシャとかじり酔い覚ましをし、アッシュと一緒に眠ることにした。


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 みなさんこんにちは! ここまでお読み頂きありがとうございます🐔


 本作はニコニコ漫画様CW様で漫画を月刊連載してまして、1話と最新話を無料で読むことができますのでそちらもよろしくです。ニコニコ漫画様スマホアプリの弾幕コメント機能面白いと思います。


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 小説のイラストはあのモンスターハンター準公式イラストレーターの布施龍太先生、コミカライズはアニメ化作品ARIAなどに携わった五條さやか先生が担当されております。


 作者のモチベになりますので本作が気に入ったら、☆、♡、お気に入り登録、応援コメントよろしくお願いします🐉 書籍、コミック、ニコニコ漫画様・コミックウォーカー様での連載も宜しくです🐕

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