第11話(2003年1月14日)

2003年1月14日

半年に一度の血液検査をしてきました。医者の診察の後看護師が採血をするのだけど、もとくんも知っているように私はぶよぶよ太め体格なのでお肉に血管が隠れていて、かなり上手な看護師じゃないと血管が見つからないのです。採血を担当した看護師がぷちりと注射針を差し込んだのはいいのだけどお肉の中で針をぐりぐりしてくれました。他人が拷問を見たり想像するのは大好きS性格の私だけどされるのは大嫌いです。いつまでも針をぐりぐりし続けて、あれ? 血管が見つからない、もうちょっと我慢してねと言葉では優しく語りかけてくれるけど、私に長い間痛めつけて精神的苦痛を与え、他人がもがく姿を見て喜んでいるだけの私同様S性格の看護師じゃないかと疑ってしまいました。

病院から家に無事に帰ってきた後、以前から妹が無料の情報誌を読んで注目していたパン系統が食べ放題のお店に姪っ子を連れて三人行きました。前日の夕食から何も食べていなかった私はお腹がぺこぺこでした。脳に糖分がいかず理性をつかさどる思考能力はほとんどありませんでしたが、生きる本能の部分だけはちゃんと動いていました。野獣のようにとても飢えていて、なんでもいいから喰う!喰う!喰う!だけしか考えていませんでした。お店で注文して、それぞれの食事が順序よく運ばれてきました。喰う本能にしか支配されていないものの、心は野獣でも欧米の魔女狩りの対象にならないように表面だけは人間らしくナイフやフォーク等は使いました。それでもパンをごく普通に15個ぐらい食べました。ねえちゃんよく食べるねお腹壊さない?と妹が心配しました。私が全部食べ終わった後お店のおねえさんがなんだこいつおお食いすぎる二度と来るなといったような奇妙な目で眺めていたのは少し気になりました。

その後胃腸薬や便秘薬関係はほとんど飲んだことのない私は特に胃袋は丈夫なのでゲロも吐かずまったく平気でしたのでご安心ください。

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