「毒」

それはみんなが持っている

陸地にいても、海の底をみることができる

古代の魚や恐竜が縦横無尽に泳ぎ、闊歩する姿を知覚できる

ありもしないものの存在を感じ

存在しない、気持ちの悪い植物が自身の周りを囲む


優しく手をのばす人がニヤついた悪人に見え

正論と正論は混ざることなく

どこまでもぶつかり、境界は消えない

正義も偽善も悪も同じ

自分も他人も疑心に駆られれば

みな害悪


ドロドロに絡まる血のように身体中を流れるもの

僕らに染みついた

生まれながらにして身につけた

解毒の術もない 自ら受けた

妄想と言う名の、終わりのない「毒」

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