第4問 チェス殺人事件《問題》

 チェスのプロプレーヤーである東野が自宅で殺された。

 心臓をナイフで一突きにされて即死。

 その後、長時間かけて首を真っ二つにした。

 その殺害方法から、犯人は被害者にかなりの恨みがあると思われる。

 かなりの金持ちだった被害者の部屋からは、金品の類は一切手を付けられていなかった。

 そのことから、犯行の動機はお金目的ではなく、怨恨の線が強いことが分かった。

 つまり、たまたま通り魔に殺されたのではなく、被害者を恨んでいた近しい者の犯行ということになる。

 殺されたチェスのプロプレーヤーの近くには、駒が大量に散乱していた。

 だが、一つだけ立っているキングの駒の下にはルークがあった。

 犯人への手がかりとされているものは、被害者のポケットに入っていた将棋の駒だった。

 ポケットに入っているものは歩の駒であり、その駒はチェスのプロプレーヤーの持ち物ではないことが確認されており、犯人の持ち物である可能性が高いと警察は踏んでいる。

 被害者が殺された当日、容疑者は三人。

 一人は、遺体を見た時に一番テンパった王城。

 一人は、第一発見者であり、最近結婚した妻で高飛車な佳代子。

 一人は、被害者に一目置いていた同業の飯島。

 犯人は三人の内誰でしょう?

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