ちょっと掘り下げてみます

公式レビューから導く、レビューが書きやすくなるコツ

【今回の分析対象】


カクヨム公式(https://kakuyomu.jp/users/kakuyomu_official)のレビューより、

9月28日時点での最新100件

(公式レビュー収集ファイルver1.1)



【今回はどんな分析をするの?】


文書のクラスター分析を行いました。


クラスター分析とは平たく言うと、

「似ている文書グループ」をいくつか作り、

そこに文書を分類していくものです。


今回は10個のグループに分けてもらいました。


その中には、

レビューが21件も所属しているグループもあれば、

3件しかレビューのないグループもあります。


この結果を参考にして、

それぞれのグループの特徴的な語をピックアップ。

そこからさらに関連語を探していきます。



【今回の分析で得られたもの】


公式レビューを分析することで、

レビューにおけるパターンを少しだけですが見出すことができました。


今回は3つのパターンを紹介しますが、

それを通じて、


・どこをポイントに小説を読むとレビューが書きやすいか?

・レビューの文章量を増やすコツ


をお伝えできると考えております。



【パターン1 異世界】


・どこをポイントに小説を読むとレビューが書きやすいか?


転生だったりファンタジーだったり、

異世界が舞台になる作品はよくありますよね。

変形パターンで、異世界の人が私たちの世界に来るパターンも。


それらの小説のレビューにおいて使われる傾向にある語は、

「生活」「技術」の二つのようです。


異世界の一風変わった日常、

あるいは転生者が異世界に持ち込んだものに

焦点をあてて、説明・紹介をするということですね。


それらは小説のコンセプト、

作者の方が力を入れている部分なので、

触れやすい・褒めやすいポイントなのかもしれません。



【パターン2 ミステリー】


・レビューの文章量を増やすコツ


ミステリーのレビューは、

「事件」の「謎」を説明します。

……そのまんまですね。


だけど「どんな謎があるのか?」を紹介することで、

小説への興味を引き起こそうとする狙いがある様子です。


そしてミステリー作品へのレビューに見られる特徴は、

「最後は謎以外の部分を褒める」ことです。


ミステリー部分もいいけれど、

他にも見どころがあるからそこにも注目してね!


とミステリー以外の一面を紹介・おすすめするのです。

本題とは別の部分を褒める、というやり方はミステリーに限らず散見されるので、ぜひ真似してみてください。



【パターン3 恋愛】


・レビューの文章量を増やすコツ


ラブコメなど恋愛の要素がある小説のレビューでは、

やはりヒロインを語りますよね。

(ここでいうヒロインは、主人公の相手役という意味で、男性でもあり得ます)


なのでヒロインについて深く語る……


と思いきや主人公を語るのがコツなのです!


パターン2のミステリーで、謎以外の部分に着目するのと理屈は同じです。

ただしこちらはミステリーの時とは違い、

触れるタイミングに目立った特徴は見当たりませんでした。


要するに最初に褒めてもいいし、最後に褒めてもいいし、

はたまたヒロインと同列に扱ってもいい、という感じですね。


それとミステリーの時と違うのは、主人公は仮にも主人公だということです。

主役であればなにかしらの個性を持っていると期待できますし、

作品によっては恋愛よりも主人公という人間に主眼が置かれている場合もあるでしょう。


もう一つポイントを挙げると、

主人公とヒロインを「二人組」として見ることでも、

なにか書けることがあるかもしれません。


お似合いのカップル!キュンキュンしちゃいます!

みたいな。

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