第二十二話『待機』
そして、次の日の朝。
「よし、じゃあ、ワイルドフォックス退治と行こう!」
と僕が言った。
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「うーん、ワイルドフォックスねー・・・ドラゴン倒したいわドラゴン!」
と、美少女剣士のユカが言う。
僕らはユカに受付させないように、小さい美少女シズクに見張ってもらいつつ、僕とおっとりお姉さんのハルカの二人でワイルドフォックス討伐の依頼を受けていた。
「また、言ってる・・・。昨日アレだけ大変な目にあっただろう・・・」
と僕が言う。
「大変な目・・・。その日あった男の子にお姫様抱っこされたこと・・・?」
と美少女剣士のユカが言う。
たしかに、昨日なんだかんだで、三回もユカの事をお姫さまだっこしたのだが。
『その日あった男の子』こと僕が・・・。
その前にもちろん原因がある。
「いや、そこじゃない・・・」
と僕は言う。
僕の名誉に関わるからだ、
ユカの言い方だと特に理由もなく美少女をお姫様抱っこしてまわる変な人みたいじゃないか。
「お姫様抱っこしないといけなくなった理由の方だよ・・・」
と僕が言う。
ミニドラゴンという強すぎる敵に対して、お姫様抱っこやスキルを最大限に利用して、なんとか倒したのだった。
自分たちより強い敵を選ぶというのが昨日大変な目にあったことの元凶だ。
「わかったわかった。つまらないけど、ワイルドフォックス倒しましょう。サクサク終わらせるわよ!」
とユカが言う。
どんだけドラゴン好きなんだ・・・。
ワイルドフォックスも別に弱くはないと思うのだが。
「そう、僕は新しいスキル覚えてるしね。いろいろ試しつつ、賞金も稼ごう」
と僕が言う。
そう、本来の目的はこれだ。
いきなり強い敵と戦わずに、しっかりとスキルの確認をして、かつ、新しいスキルを手に入れるのだ。
「それがいい」
と、小さい美少女のシズクがつぶやく。
彼女はいつも冷静だ。
「そうね、頑張りましょう!」
とハルカさんも言う。
そして、僕らは依頼があった、畑の前の野原に立っていた。
「ここにいると出てくるのね?」
と美少女剣士のユカが言う。
「そう」
と小さい美少女のシズクが言う。
「この畑が頻繁に襲われるみたいなの」
とおっとりお姉さんのハルカが後ろの畑を指差す。
「それは困るね、さぁ、悪さする、キツネさん達を退治するとしますか!」
と僕は言う。
「ねー、いつ来るのワイルドフォックスー!!」
とすでに飽きている、美少女剣士のユカだった。
「すでに飽きてるな・・・待つのも仕事なんじゃないの?冒険者の」
と僕がユカに言う。
この依頼というシステム上いきなりポンポン目的のモンスターにあえないだろう。
モンスターを見つけるのも重要な仕事の内だろう。
というと、小さな美少女シズクがシッと言った。
「無駄話はそこまで」
と小さな美少女のシズクが言う。
彼女が最初に目の前のモンスターを見つけた。
「よーっしきたわね!パパっと終わらせましょう!」
と美少女剣士のユカが言う。
そう、ワイルドフォックスの集団が現れた。
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