【超おすすめ】CASK No.114 SHERRY BUTT ジャパニーズウイスキー(酒舗おおば)【ジャパニーズ】

 普段はもっぱらオフィシャルボトルを購入している世楽ですが、思わず飛びついてしまいました! 今回はYouTubeのお勧めに乗っかって購入したコチラを紹介です!


 CASK No.114 SHERRY BUTT ジャパニーズウイスキー(酒舗おおば)


 埼玉県の酒屋『酒舗おおば』さんのプライベートカスクです。

 中身は鹿児島県の御岳蒸留所のもので、2021年蒸留2025年ボトリング、熟成年数は4年2ヵ月です。名前の通りシェリー樽熟成でHPによると比較的樽の影響が少なく同蒸留所の綺麗な酒質が感じられるとのことです。

 アルコール度数は59%でオフィシャルボトルよりもハイプルーフで、どういうわけかお安いです!

 そしてラベルがお洒落です! デザイナーの並河一則氏が手掛けていて、なんかもうお洒落なんですよ!

 外箱にもシンプルながら御岳蒸留所の哲学めいた文章が書かれていて渋いんです!

 勢い任せで購入したボトルですが大満足の一本でした。さあ、行きましょう!



〇ストレート

 香りは土っぽい湿り気のあるビターさと鋭いスパイスのセットが第一印象。すぐに甘さが続きます。甘味はシェリー系に感じるシャープなもの以外にも熟れたプラムやパパイヤのようなフルーツのニュアンスもあるように思います。

 スパイスの刺激はやや強いですが、確かめていくなかで、穀物と乳酸系というか発酵系の酸味やコクを想わせる要素も感じられます。

 味わいは初めオイリーな口当たりで、湿った木材と甘味、鮮烈なビターとスパイス、ワサビのような強烈な辛さが現れます。

 しかし辛味はしつこくはなく強烈な要素に霞まない黒糖とベリーを想わせる甘さ、鼻抜けするスパイシーさと一緒に乳酸系のサワーも感じられます。

 他要素が強いため印象は薄いですがモルトもあり、どこからか草っぽい青さも感じられます。

 ビターさスパイシーさと甘さの両方がしっかりとしており、矛盾はしないけれど互い違いな(?)印象です。

 そして最大の特徴は杯を重ねていると不意に現れます(⁉)

 舌の水分をお酒が奪うことで(?)甘さが咲き誇ります! 嫌味なくキレイな土っぽさを伴うそれは舌の上に果樹園を設立して、呼吸の度に花薫る風が巻き起こります。

 そう、まさに口内がラベルの世界が広がるのです!

 購入された方は是非この世界に浸ってください。


〇加水

 甘さが感じやすくなりましたが、スパイスの印象が強いように思いました。

 味わいは黒糖系の甘味、黒っぽいベリーのフルーツ感と酸味、強めのスパイスがギュッと詰まって印象です。スパイスの背後からしっりとしたビターさが現れ、やがて崩れていきます。

 少量よりも、やや多めの加水の方が飲みやすいですが勿体ないかもしれません。


〇加水1:1

 香りはウッドや黒糖系の甘さに混じってメロンのようなフルーツ系統のものを感じます。

 味わいはモルトが前面に出てほかの要素も混ざった印象で甘さビターさは軽くなった気がします。

 杯を重ねると温かいがねっとりした甘さを感じます。

 飲みやすいですが、少し勿体ないかも?


〇ロック

 香りはシェリーのビターさとブラウンシュガーのような甘さを感じます。甘さには赤っぽいイメージもあります。どことなく乳酸系の酸味もあるかな?

 口にするとレーズンとブルーベリーの中間のような味わいを感じます。

 果汁感のある甘味と、コクとビターさ酸味のバランスが絶妙です。

 果実の酸味とは異なる乳酸系のサワーとスパイスもあり、濃厚でジューシーだけど重たい印象には感じません。 

 余韻にしっかりめのカカオと少しのスパイスを感じました。


〇ハイボール

 香りは華やかさとモルト、ハイカカオチョコのようなコクのある甘さが第一印象です。ビターさと軽やかなスパイスが続き、青さを遠くに感じます。

 口にすると舌がキュッとする酸味が始めに現れます。モルトの広がりにシャープなビターさが合流して、発酵のニュアンスを伴う穀物感とスパイス感が舌で踊ります。

 余韻に温かみのあるモルト、軽やかなビターさが現れ心地よいです。

 特別ハイボール向きではないですが、美味しいですね。 



 この子はあれですね、モデル兼ファッションデザイナーさんですね。

 身長と体格は平均寄りですが、メリハリがあり四肢はスラリとしています。髪は綺麗な金髪で瞳はクールな青色をしています。

 肌も白くお人形のような彼女ですが、とあるデザイナーに強烈に憧れています。現在のデザインは、その人のセンスに未だ追いついてないと考え、独りその優雅な背中を追いかけています。

 大御所からすれば背伸びのようにも見えますが、多くの人はそのスタイリッシュさに気圧されてしまうほどです。

 酒たばこを嗜み夜の街が似合う彼女は健全タイプとは異なる魅力に溢れています。

 イメージはアルカラの『水曜日のマネキンは笑う』ですね。


「派手過ぎ? ババアになっても着るよ。誰にもババア呼ばわりさせないけど」


 果たして彼女のセンスが世界を席巻するときは訪れるのでしょうか?

 

 妄想が過ぎるぞっ‼



 スパイス感とモルト、シェリー由来の要素のバランスが絶妙です。

 樽の影響が少ないという点からいい意味でシェリー樽の要素が乗り過ぎておらず、原酒の性格が出やすいことに加えてハイアルコールであることの掛け算(あるいは化学反応)がリフィルシェリーカスクの高級酒ような仕上がりになっているのかもしれません。

 この樽、飲み頃です! おすすめはストレートで!

 

 CASK No.114 SHERRY BUTT ジャパニーズウイスキー(酒舗おおば)


 価格は12000円で限定581本のオリジナル商品です。支払いが代引きなので送料と手数料、税金が上乗せされますが『世界が狙う、ウイスキーになる。』を標榜している御岳のウイスキーの飲み頃のひとつが堪能できますので、その価値はあるかと思います。

 姑息な世楽は公開前に2本目を購入しましたよ!

 紹介回はまだありませんが御岳のウイスキーが好きな方、ネイキッドグラウスが好きな方、後はなぜがグレングラント10年が好きな方にハマるような気がしました。



 ニュアンスとお勧め点数はこんな感じです!


 温度感:中>温

 湿度 :乾<中

 香り :中<濃

 味わい:濃

 重み :中

 複雑さ:中~複

 余韻 :中~長


 世楽好み ☆☆☆☆☆~☆☆☆☆☆☆★★

 万人受け ☆☆☆~☆☆☆☆

 コスパ  ☆☆☆~☆☆☆☆

 合計   13~16点



 上記で触れたグレングラントの回はコチラです!


 グレングラント 10年

https://kakuyomu.jp/works/1177354054887337556/episodes/16817139558693196641


 擬人化イメージ

https://kakuyomu.jp/users/selark896/news/16818622177211179405

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