フィンラガン オリジナル【スコッチ】
新たなジャンルへの挑戦も良いですが、自身の好みの追及もまた尊い。
というわけで、身体はアイラの潮気を求める今回ッ!
フィンラガン オリジナル
ネット検索するとオリジナルピーティーと書かれていることが多いですが、ボトルを見るとオリジナルのようなので、暫定的にオリジナルとします。
シングルモルトでアイラで2000円! これは期待と不安が入り混じります!
いざぁ……!
○ストレート
潮の香りと、泥炭の煙さ、僅かなアルコール香。
口にするとしょっぱい程の潮気、湿り気のある煙さ、酸味とほどほどのオイリーな飲みごたえはアイラの風格を感じさせます。甘さはなく、香りの独特さからモルト感はあまり感じられない。
個人的にはイケますが人を選ぶ味わい……もとい、アイラ好き専用なお味だと思います。
○加水
モルトのふくよかさが開いてくる印象ですが、潮気が強い。甘さのなさとボディの薄さから、ひたすらしょっぱいという印象を受ける人も多そう。
○ロック
潮気を追うように煙さ。甘さは出てこないが雑味もない。ただし、味わいの独特さが人を選ぶ。
○ハイボール
香り高いが、ボディが薄い。味わいは酸味、潮気、炭酸刺激で余韻はあまりない。さっぱりとした飲みごたえとアイラの潮気を欲する人にはアリ。また、海産物の煮込みなんかとも相性は良さ気です。
この子はあれですね、貴族の私生児ですね。
本家で育ったわけではないので、育ちは庶民でありながら特徴的な形質は貴族のソレというある種の歪さがあります。優雅という称するには泥臭く、掃き溜めには似つかわしくない華やかさ。
小ぶりな野ばらを棘まで愛する覚悟があるのなら、握りしめ血を流しなら愛でるのも一興です。憧れに手を伸ばし続ける前進は、ときには無様で泥臭いものですが、その熱意はまさに黄金の輝きなのですから。
市井の暮らしにまみれた太い骨と厚い掌のその人はけれど美しい髪をしていた。そんな人を選び選ばれ、汚れながらも共に生き抜いていく。そんな人生もまた味わい深く、決してイミテーションなんかじゃないのです。
妄想が過ぎるぞ!
ボウモアのような甘さや華やかさはなく、アードベッグのような濃厚さや力強さもなく、ラフロイグの王者の如き薫香さには至らない。
などと言うと、中途半端に感じますが、さっぱりとした飲みごたえでアイラの雰囲気を楽しむには良い感じです。ボデイに若干の軽さは感じますが雑味はないですし、好きな人は愉しめるのではないかと思います。価格もボトルで2000円と前述のモノの半額に近いので、一考の価値ありです。
ただし、王道のウイスキーテイストでなく、アイラ基準による評価になります。
海産物やチーズにみぞれ玉、昆布菓子なんかをお相手に楽しむのも良さげです。
フィンラガン オリジナル
アイラがお好きな方は一度お試しあれ。
気に入ればよしですし、そうでなくても貴方の好きなアイラの良さが再確認できるのではないでしょうか。
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