【中編】オールドグランダッド飲み比べ【アメリカン】
では、これから飲んでいくわけですがおさらいです。
参加者のおじいちゃんと本稿における略称です。
〇オールドグランダッド(スリムボトル)→グランダッド
〇オールドグランダッドボンデッド →ボンデッド
〇オールドグランダッド114 →114
〇ベイゼルヘイデン →ヘイデン
そして飲み方はいつものストレート、加水、ロック、ハイボールに加えて世楽お気に入りのオールドファッションで進めていきます。オールドファッション用にチェリーも用意しましたよ~!
さぁ、時は来た! 本日はおじいちゃんに溺れましょうっ!
今回は数が多いので良いと感じた飲み方は星印をつけておきます。
い、ざ、まい、らんっ……!
〇ストレート
グランダッド
酸味を感じる香りに僅かなボンド臭、口に含むと甘みと酸味を感じる。するりと呑み込めた後、スモーク感を覚える後味とやや強めなアルコールの刺激がやってきます。スモーク感は違う気もしますが……。
ボンデッド
酸味と共に甘さを感じる香り。口に含むとしっかりした甘みと酸味、まろやかで厚みのある味わい。後味はアルコールの刺激を伴うが、まろやかさ故か心地よい感じです。
☆114
酸味は鋭くも甘さと綺麗に混じり合い芳しい。口にするとまろやかで甘い印象に続いて酸味が訪れ、ハイプルーフの刺激が鼻へと抜けていく。刺激は強いが、雑味を感じることはなく甘美。
☆ヘイデン
酸味と甘さがメインだがフルーツを想わせる香りもある。114が酸味と甘さを混ぜ合わせ固く鋭く造り上げた刃物であるなら、ヘイデンは酸味と甘さ、フルーツ香りによる三層の揺れるベールによるハーモニーを感じます。おお、バーボン! そこまでの奥深さを魅せてくれるとは!
味わい。ふわりとしている甘味が初めに訪れる。それだけなら物足りなく感じそうだが、香りでも触れたフルーツ感があり深みがある。
コレは厚みというよりは深み、でしょうか? 複雑であるが、野暮ったさや重さはなく軽やかで奥深い味わいを感じます。
後味にアルコールの刺激を感じることはなく優雅です。
〇加水
☆グランダッド
ボンド臭とアルコールの刺激というマイナス要素が引っ込む印象。他シリーズのような飲みごたえはないが、するりと飲むならこれも充分美味しいですね。
ボンデッド
甘い香りと甘い味わいが目立つがアルコールのアタックは健在です。後味の良さは変わらないのでお好みで加水を進めると良いと思います。
114
酸味を想わせる香りが前に出る印象。刺激が和らぎ飲みやすくなる半面、鼻を抜けるような感覚は得られなくなります。
ヘイデン
フルーツ香りが前に出てくる印象。甘さとフルーツ感がメインに来る。美味しいがストレートで感じた、複雑さが崩れてしまったように感じますのでお勧めはしません。
〇ロック
グランダッド
香りは感じにくく苦味とオイリーさばかりが目立ち美味しくないと感じました。
ボンデッド
甘い香りは感じるが、苦味とオイリーさが目立ち、イマイチ。甘さはある。
114
甘さとフローラルな香りが感じられる。苦味はわずかにあるが、アルコール感が和らぎ飲みやすい。
鼻を抜けるていく感覚はなくなってしまいますが、そこはトレードオフと考えるべきでしょうか?
ヘイデン
フルーツ感が香る。立ち上がった苦味はわずかだが、元の味わいが繊細なため、まあまあ美味しいが崩れてしまったかと感じました。
○ハイボール
グランダッド
酸味と炭酸のコンビネーションが美味しい。加水の時と同様にマイナス要素は引っ込み、飲みごたえもちゃんとある。さっぱりいきたいなら大いにアリなお味。
☆ボンデッド
酸味に加えて甘さ、木質な香りと味わいが感じられる。アルコールの刺激はハイボールでもはっきりしていて尚且つ飲みやすい。味わい深いバーボンハイボールを飲みたいならおすすめです。
☆114
香りは洗練された酸味が目立ち木質の香りもあり奥深い。口にするとまろやかな甘味に続き、舌にキュッとくる酸味と木質の香りが混ざり合う。度数だけならボンデッドよりもキツいはずだが、するりと飲めてしまう。旨い!
☆ヘイデン
香りはフルーツ感と甘さが立ち上り芳しい。甘味は上品で軽やかだが、立ち上る香りと相まって飲みごたえは十分。香りが美味しいハイボール。試しに鼻を摘んで飲んだら非常に味気なく感じました。
香り高いハイランクのバーボンを味わえます。
○オールドファッション
※砂糖とアンゴスチュラビターズ、ドライオレンジとチェリーを使用しました。
グランダッド
やや辛いですが、十分に楽しめる仕上がり。
オレンジとチェリーを食して感じ方を変えつつ楽しめば、奥深し!
☆ボンデッド
旨い! アンゴスチュラの苦味や薬草感とバーボンの甘味が感化せずに調和している。それでいてキレもあり、過去にカクテル推ししたメーカーズマークよりもいいかも?
☆114
辛いが、鼻を抜ける刺激も損なわれておらず114の持ち味が活きておりこれはこれでアリ。
オレンジとチェリーを食んでなおキリッとしている。最後の一口で砂糖の甘味とザラザラ感を味わいながら喉に流し込む感覚は趣深い。この強い味わいを幅広いと捉えるかチクハグと感じてしまうかは個人の感覚でしょう。
ヘイデン
シリーズで比べた際に際立っていたフルーツ香りは潜んでしまいます。けれど、口に含むとまろやかでフルーツ香りも活きてくるように感じます。
しかしながら、オレンジとチェリーの食後の味わいの変化は確かに美味しいのですがストレートの完成された香りと味わいを想うといま一歩という印象です。
おそらくヘイデンの良さをカクテルで活かすには熟練の業が必要でしょう。
この差はカクテルというモノを考えさせられます。
安酒を美味しく飲むためのテクニックと捉えれば簡単に作れるべきであると同時に、最高の酒を作り出す業であるならば熟練が必要であることは当然です。
家飲みにおいては前者の感覚で楽しめる方が最適に想えるのですが……そこもまた人それぞれでしょう。
飲み比べ、完了です!
総評に移ろうと思いましたが、やはりというか文量が多くなってしまったのでそちらは後編でっ!
では、また次回!
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