家飲みウイスキースキィおっさんが感想と妄想を綴るエッセイ

【おすすめ】ファイティングコック【アメリカン】

　さあさあ！　再びのバーボン第二段ですよ～！

　前回は甘くてふっくら香り華やかなメーカーズマークを紹介させていただきましたが、今回はパンチ力……もとい、キック力のあるこちらをご紹介です！

　ファイティングコック

　初手捕捉ですが、新しいバージョンの方を紹介です。

　闘鶏の名にふさわしいインパクトのある蹴りがあなたを虜にするかも？

　味わいの詳細にいきましょう。

　濃厚な甘い香りとハイアルコール（度数は51.5）のキック力、後味のキレの良さが特徴です。

　ストレートでは前述の内容がほぼそのまんまですね。甘い香りと味わいを感じさせつつ高めのアルコールのアタックが訪れますが、キレがよいため前述の味わいがクドくはならない。スコッチにはない味わいの流れを感じさせてくれます。

　加水を行うとアルコール感が緩和され甘味が目立つ印象。飲みやすくなる半面、キレが欠けてしまうので勿体ないかもしれません。

　ロックでは他の飲み方では感じなかった苦味が表に出てくる感じになりますね。それでも霞まない甘い香りはこの子の大きな特徴といえるでしょう。

　ハイボールでは甘い香りと酸味、アルコールのアタックが印象的。後味はスッキリとしており人によっては物足りないと感じるかもしれませんが、脂っこいものをいただくときはよいと思います。氷で冷やしてレモンハイにするのもアリ！

　オールドファッションにしてみましょう。辛い！　とにかく辛いです。口に含むと甘さと辛さが前面に出てきて咽（むせ）ます！

　この子はあれですね、個人店のオーナーあるいは店長さんですね。

　馴染みのお客さんが来店すると、すぅぅと現れて『やあやあ！』と挨拶と世間話を交わして気まぐれに仕事をしたりしなかったりした後にさっと退散。用事を済ませたあなたが帰るときになるとまた現れて送り出してくれる。要領よく押さえるとこをキッチリ押さえていて時間で考えると短い付き合いのなのに、妙に印象に残る人です。

　その印象を深堀すると、個性のアクと押しの強さを絶妙に配分した結果なのでは思わせるのです。やり過ぎれば不快に感じかねない強さをボーダーの内にキッチリ納めるスマートさ。ゴリ押し未満の力加減が鮮烈かつ心地いい塩梅なのです。

　皆さんは馴染みの個人店などはありますか？　あればその店の偉い人を思い出してみてください。こういった印象が当てはまったりはしないでしょうか？

　ぬぅ、今回は世楽のなかでは完全に特定の個人の顔が浮かんでしまった……！

　我が妄想力は未だ高みに達していないということか……！

　ストレートで飲めば主役をはれる。ハイボールは食中酒でもＯＫな飲み味で、第一印象のインパクトのわりに楽しみの幅は広いお酒だと思います。

　個人的にはＫＦＣなんかと一緒にいただくのが良いんじゃないかと思います。鶏つながりですし、ケンタッキーつながりですし！　

　価格は2000円くらい。セールでもう少し安くなったりもしています。ただし、入手はやや手間かも。酒屋でも取り扱っていない店もあり、ややマイナーな部類のお酒なのかもしれません。

　後味スッキリなお酒が好きで、なおかつスモーキーな香りを求めないのであれば試す価値ありだと思います。