23.感謝のしるし

感謝のしるし いつまで掲げて生きるべき?

そろそろ重くなってきたなと思っても 降ろすわけにはいかない

ひとつでも降ろしたら そんなことしようものなら 感謝の主から反感を買いかねない


どれがどれだか そのうち分からなくなるだろう

「どれがどれでも・・・」なんて思いだすかもしれない

それならいっそぜんぶ降ろしてしまった方が・・・


感謝は示した でもいつまでも掲げて生きるべき?

「あの時はどうもありがとうございました」と 感謝の主に会うたび示すべき?

反感を買わない程度に 失礼にならない程度に 結局は感謝示さなきゃダメ?


これはあの人の あれはこの人の・・・


出来れば忘れないようにと思って生きて――だって確かに感謝はしていたから

感謝は足りていたか 充分だったか 思い返して――そう本当に有難かったから


感謝のしるし いつも掲げて生きていく

そろそろ重くなってきたなと思っても 降ろそうなんて思わない

感謝することで 人を好きになれたならと

感謝されることで 生を感じられたならと

つまりは 感謝を忘れた人生を送らないようにするため

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