20.人の思い
平然とそれはそれは平然と
人の思いを踏み躙れるようになる為の第一歩として
まずは散散踏み躙ってきた蟻んこを
見る影も無くなるほど散り散りに
塵芥となってもまだ残る魂ごと粉粉になるまで踏み躙ったその足で
水たまりに映った子供の顔を
無邪気に笑うその子の顔を
強くそれはそれは強く踏み躙る
それほどに容易く踏み躙れるのが人の思い
子供だろうと大人だろうと関係ない
人の思いを踏み躙れるようになる為だ仕方がない
水たまりから足を退けるが早いか笑顔を作る
そうして水たまりを覗き込み――
どれほど踏み躙ろうともそれはなくならなかった
だから思いの入った心もろ共踏み躙っても
たとえぐちゃぐちゃになるまでそうしても同じだったろう
強くそれはそれは強く踏み躙ったその足を
水たまりから退けた跡には確かに残っていたのだ
そこに映ったあの子の顔が
無邪気に笑う子供の顔が・・・
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