2019年2月17日
地下牢のように狭く暗い通路の果てに、ぼくは明かりの差す穴があるのを見つけた。その穴を抜けて外に出ようと思ったが、不良たちがぞろぞろと穴から降りてくるので過ぎ去るまで譲った。
穴を出ると、そこには高校時代に多少縁のあった城田君とTwitterで相互フォローのエイチさんがいた。城田君は長身なのに対し、エイチさんは中背だ。しかしぼくよりは背が高いようだ。
通路はドーナツ型の建造物の中にあったらしく、ぼくはいまその上に立っている。建造物は築30年ほどの雑居ビルの屋上に立っており、その雑居ビルの周囲にも無数のビルが見える。ここは東京だ。
城田君とエイチさんと話して、ぼくたちは右でも左でもなく前のめりなのだとぼくは悟った。すると、雑居ビルは前のめりになるみたいに急に傾いだ。しかし、誰ひとり転ぶことはおろか姿勢を崩すこともなかった。
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