第102話 愛の隠蔽工作!
俺とリロイ、ニーナにマイクの四人で話し合いをする。
この件については、口外しないと俺は三人に約束をした。
しかし、街の騒動の件があるのでギルドのシキブとムラサキには話す必要がある。
三人共が納得してくれた。
問題は、街の暴漢の件をどうするかだ。
俺から、シキブに退治したと言っても信用度が低い。
「こういうのは、如何でしょうか?」
マイクの提案だと、マイクが街で暴漢に襲われていた所を、俺に助けてもらう。
一旦、追い払い警護も含めてこの屋敷に戻るが、そこを再度襲われて撃退するというものだ。
信憑性をもたせる為に魔物が、
暴漢の目的は、食事として『MP』を吸い取っていた。
撃退の際の攻撃で肉体と共に
証言のみしかないが、リロイとマイクが証言者であれば、疑う余地は無い。
昨日、報告しなかったのはマイクを襲った暴漢者と、噂の暴漢者が同一人物の確証が得られなかった事と、万が一逃げていた可能性も考慮したという事にして、昨夜、マイクが襲われなかったので、問題解決したと言う事にする。
物語的には問題ない。
「そうですね、それが一番スムーズですね」
リロイも納得する。
この話に合わせる事にして俺は、シキブとムラサキをここへ呼んだ。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「なにか、御急ぎの御用でしたでしょうか?」
シキブは、急いで駆け付けたのか少し息が切れている。
ムラサキは、こういう場所が苦手なのか緊張している。
「申し訳ないですね、急に呼び出してしまい」
「いえ、タクトより緊急事態と聞いておりましたので!」
「そうですか。 詳しい事はタクト殿から説明頂く事になると思いますが、宜しいですか?」
「はい」
先程の打ち合わせの内容を、ふたりに話す。
「なるほど、タクトの攻撃であれば
初めて、バケモノ扱いなのが役に立ったか?
「分かりました。 その内容でギルドには報告しておきます。 領主様も街に向けての発表を御願い致します」
「はい、承知しました」
暴漢の件も終わったし、これで終了か。
まぁ、嘘もあるが全て問題無く解決した。
「あぁ、それと領主はここに居るニーナと婚約したから!」
とりあえず、ふたりにも伝える。
シキブとムラサキは突然の発表に驚いている。
「本当ですか?」
「はい」
「その方が、先日お話されていた噴水の女性ですか?」
「その通りです。 タクト殿が探し出して、連れて来てくれました」
幸せそうな顔で俺を見るふたりとは、対照的に変な顔で睨んでいるふたりがいる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます