ミニゴブリンから始まる神の箱庭～トンデモ進化で最弱からの成り上がり～

第48話う～、私も頑張りました！

　さ～て、盾を持っていた方の腕は落としたけど……これからどうしようかな？

　ジェネラルスカル

　ＨＰ：420/500

　ＭＰ：130/150

　あれ？　腕落としたのにＨＰあんまり減ってない……だと。

　〈まぁ、マスターの攻撃力では……〉

　ですよね！　うおっと、危な！？

　ショックを受けた隙を突くように繰り出すジェネラルの攻撃。

　その攻撃を二刀を使い咄嗟に受け流し距離を取ろうとする───が、片腕になったジェネラルは、骨とは思えない素晴らしい動きで距離を詰め、変わらずの勢いで斬撃を放ってくる。

「くっ、つっ、うわっ、とおっと！？」

　次々来る斬撃を暁と宵闇の二刀でなんとか防ぐが、その勢いに段々と押され始めた。

　ヤバイ、押し込まれる！？

「ファイアブラスト」

　その時アリシアが絶妙なタイミングでアシストの魔法を放つ。

　しかしジェネラルは自分に向かって来た魔法を斬撃で切り裂いた。

　嘘、あんな技あるの！？　くそ格好良いな！　私もやりたいぞ。あれ教えてくれないかな？　無理か。

　敵ながら魔法を剣で切り裂くと言う中二行為に、不覚にもときめいてしまう私。

　〈言ってる場合ではありませんよ〉

　わかってますとも！

　魔法を切り裂く事に全力を注いだ為、剣を振り抜いた格好になっているジェネラルの懐に再び潜り込み、鎌鼬を発動して一気に斬り掛かる。

「ハアァ！」

　そんな私の攻撃に対しジェネラルが取った行動は防御ではなく攻撃だった。

　うわっ、潔いな！

　ジェネラルは私の攻撃を全て受けながらも攻撃の手を緩めない。ジェネラルの攻撃を致命傷になるものだけ避けながら、互いに一切手を緩める事無く攻撃を続ける。

「ハアァ！」

「ぐおぉぉお！」

　──響くのは私の声とジェネラルの唸り声。

　そして、互いの剣戟の音が響き、骨の白と血の赤が乱れ飛ぶ。

　やがて限界が先に訪れたのは私だった。

　集中が欠け砂に足を取られバランスを崩すその隙に、ジェネラルは【連続切り】を放ち、私との勝負を決めようとする。

　掛かった！

　──だが、それは私が用意した撒き餌だ。

　食い付いた瞬間、素早く風守流転を発動。

　ジェネラルの攻撃は風守流転に当たり剣を弾かれ、体ががら空きになる。

　その瞬間、ウインドブラストを拳に待機させ【疫崩拳】を放つ。

　【疫崩拳】が当たった瞬間、その地点を中心に風が爆発を起こし、私の拳がジェネラルの頭蓋骨を粉砕した。

　キツかったぁ……私傷だらけだ。

　そう思った瞬間──。

「リカバリー」

　▶ハクアのレベルが９になりました。

　ＨＰが560に上がりました。

　ＭＰが330に上がりました。

　物攻が186に上がりました。

　物防が186に上がりました。

　魔攻が120に上がりました。

　魔防が143に上がりました。

　敏捷が240に上がりました。

　知恵が320に上がりました。

　器用が260に上がりました。

【魔法剣ＬＶ.１新】習得しました。

【ＨＰ自動回復ＬＶ.１新】習得しました。

【魔拳ＬＶ.４→ＬＶ５】になりました。

【集中ＬＶ６→ＬＶ.７】になりました。

　スキルポイントを10獲得しました。

　▶アクアのレベルが１１に上がりました。

　▶アリシアのレベルが４に上がりました。

　▶エレオノのレベルが１８に上がりました。

　▶コロナのレベルが１５に上がりました。

　あ、危なかった。

　アクアがあのタイミングで治療魔法を使ってくれなかったら、レベルアップで傷が全回復する所誰かに見られてたかも。

「おねちゃん大丈夫？」

「ありがと、アクア」

　近付いて来たアクアの頭を撫でる。

「う～、私も頑張りました！」

　アリシアまでそんな事を言い出したので二人の頭を同時に撫でてると。

「「今そんな場合じゃない！」」

「「「すいません」」」

　はい。怒られました。

「ハクアがあのモンスター倒してくれたからスコア少し縮まったけど、やっぱりまだ離れてるね？」

「私も手間取ったからね」

　うん、実際死ぬかと思ったよ！

　あれって絶対、ボスや魔族抜いたら私が戦った中で一番強かったよね！　死ななくて良かった～。

　〈かなりギリギリでしたからね〉

　ですよね。

「ねぇ、ハクアが言ってた作戦ってまだ使えないのかな？」

「う～ん、まだかな？　今は目視の範囲にモンスターがポップしてるけど、後半になればポップスピードが落ちて強力な敵が出る。それを誰が早く見付けて倒すかの、索敵が重要になってくる筈」

「確かに、ルールが何時もと少し違うけど基本は同じだから、もう少し時間が経てばハクアが言ってた通り、探しながらの討伐になって来るかな」

「ここに来て地力の差が明確に出てますから。流石に少し焦りますね」

「だねー」

　まぁ、皆の言いたい事ももっともなんだけどね？

「でも、とりあえず今のまま継続していこう。最初に比べたら段々とモンスターの出現速度が落ちてきてるから、見付ける手間が掛かれば十分勝機はある」

　目標はもっとモンスターの出現速度が落ちた時、スコアの差があまり無い状態ってところかな。

「「「了解」」」

　さあ、食らい付いて行こう！

　現在のスコア

　１位のチーム579

　私達のチーム499

　３位のチーム0