第507話 名塚オーナー

「あ、ゆう子さん……!!」

 咄嗟に、大須賀が抱きとめた。

「うゥ~……」ゆう子は手で顔を覆った。


「ゆう子さん……」メロンは彼女を見つめた。

「オーナーが最後に耳許で何か言い残しましたね……」


「え……」

 そうだ……

 あの時、名塚オーナーは小島ゆう子を人質に取り、部屋へ閉じ籠もる直前に何か、ひとこと、彼女に告げた。

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