第302話 小島ゆう子

 ボクと多羅尾が揉めている内にオーナー初め従業員は、客室を回り無事を確認していた。

 隣りの小島ゆう子の部屋もノックされた。

「お客様…! ご無事でしょうか……お客様!?」

 オーナーが何度も声を掛けた。

 しばらくすると、ゆう子が顔を出した。


「はい……!」よほど怖かったのか、顔色が蒼ざめていた。


「お気をつけて……!」

 オーナーが言うとゆう子は小さく頷き、ドアをめ、じ籠もった。

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