私とあざらしのシロの生活
カケル
あざらしと私
「ただいまー今日も疲れたよーシロどこー」
学校から帰った私は一番最初にシロを探す。
「わたしならここだ」
ベッドの方から声がする、見ると布団の一部が盛り上がっている。
「聞いてよー今日抜き打ちテストがあってさ、全然できなかったんだよー」
「そうか、できなかったものは仕方がない。次はできるようにやっていけば良いさ」
布団をめくりシロを撫でながら愚痴をこぼす。フワフワ具合がたまらない、嫌なことがあってもすぐにどうでも良くなってくる。
シロが家に来たのはもう5年くらい前のことである。お父さんが仕事帰りに見つけたらしい。ちょうど私がペットを欲しがっていたからちょうど良いと買ってきたのだ。
いきなり買ってきたのもそうだけど、犬か猫かくらいに考えていた私は少しとまどった。でも赤ちゃんのシロを一目見るとそんなことはどうでも良くなった。
クリクリとした目、小さい体、フワフワの白い毛、シロはきたばかりで疲れていたのか抱っこしていた私の腕で眠っていた。
「可愛い!この子の名前はシロにする、ありがとうお父さん!」
今ではぽよんぽよんのゴマ模様になっちゃったけど、それでも可愛い私の家族だ。ちなみに大人のあざらしも乾燥していれば毛はフワフワしている。触るととても気持ちいい。
「ねえシロ、ちょっとだけ寝ても良い?」
「もうすぐご飯だとお母さんが言っていたぞ?」
「ちょっとだけ、15分でいいからお願い!」
「仕方ないなあ」
「ありがとシロ!」
私はシロを抱きしめながら目を閉じる。シロと抱きしめながら横になると、不思議とすぐに眠ってしまう。
「シロいつもありがとうね」
「良いってことよ、15分後に起こしてやる」
結局1時間以上2人で寝てしまい、私とシロはお母さんに起こられた。
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