第651話、わたくし、「ワシを信じて」15年、ついに報われましたの♡【業】
ちょい悪令嬢「──さて、今や各方面において話題騒然となっている、『ひぐ○しのなく頃に業』最新話における、【沙○子ワシ編】の公式化ですが、本作においても前回に引き続き、今回も熱く語って参りますよ!」
メリーさん太「……えっ、あれだけ語り倒したくせに、まだ何か話すことがあるって言うのかよ?」
ちょい悪令嬢「ええ、もちろん!」
メリーさん太「こ、この悪役令嬢、すげえいい笑顔で、即答しやがった⁉」
ちょい悪令嬢「むしろこれからが『本番』ですよ! 大いに語っていかなければ!」
メリーさん太「本番、て……」
ちょい悪令嬢「『ひぐ○し』の旧アニメ版で言えば、いよいよ『無印』から『解』に突入したようなものなのでございます♫」
メリーさん太「──ああ、つまり現行の『郷壊○編』からは、【解答編】であるわけか? 確かに、『猫騙○編』はいまだ事件が連続している【出題編】に含まれると思われるけど、聖ルチ○ア学園に舞台を移してからは、【解答編】と言っても差し支えは無いわな」
ちょい悪令嬢「そして最新の第23話からは、【出題編】三番目の『祟騙○編』に対する、【解答編】では無いかと思われるのです」
メリーさん太「……『祟騙○』? ──ああ、言われてみれば、鉄○さんがメインを張って、沙○子ちゃんのところに戻ってくるんだから、いわゆる『祟り』型のエピソードだろうけど、それなら同じく【出題編】として先行した、『鬼騙○編』と『綿騙○編』はどうしたんだ?」
ちょい悪令嬢「ふっふっふっ、実はそれこそが、今回の【座談会】のテーマだったりするのですよ☆」
メリーさん太「へ? テーマ、って……」
ちょい悪令嬢「これはあくまでも本作の作者の『独自見解』なのですが、ループの主体である沙○子ちゃんの視点では、【出題編】は『祟騙○編』から始まったんじゃないかと思われるのです」
メリーさん太「ほう、それはまたどうしてなの? 『ひぐ○し』の各『
ちょい悪令嬢「やはり一番気になったのは、今回も【出題編】は旧アニメ版同様に、『雛○沢分校部活メンバーを中心にした、複数の被害者を生じる惨殺事件』になってしまったところですわ」
メリーさん太「いやいやいやいや、むしろそれこそが『ひぐ○し』における、『
ちょい悪令嬢「いいえ、何から何まで、おかしいですわ。そもそも沙○子ちゃんは、梨○ちゃまに聖ルチ○ア進学をあきらめさせて、自分とずっと一緒に雛○沢で暮らしていくことを選ばせようとしているので、そのためには梨○ちゃまだけを『無理心中』の相手に選んでいればそれで良く、部活メンバーを始めとする他の人たちを巻き込む必要なぞ、どこにも無いのですよ」
メリーさん太「──言われてみれば、まさにその通りじゃないか⁉」
ちょい悪令嬢「そもそも、最近ネット等において、沙○子ちゃんにヘイトが集中しているのは、梨○ちゃまへの独りよがりな執着心や自分自身の勉学への努力不足を省みずに、本来何の関係も無い部活のメンバー等の他の人々をも巻き込んで、とても許し難い残虐な事件を起こしたからですしね」
メリーさん太「……うん、確かにな。でもそれが、『祟騙○編』こそが【出題編】の最初の『カケラ』であると思われることと、どう関係するんだ?」
ちょい悪令嬢「ここから先は、本作の作者による『想像』の範疇でしかないんですけど、もしかしたら沙○子ちゃんも、梨○ちゃまの心を無理やり折るためにループを続けることを、心のどこかで『間違っている』とわかっているんじゃないかと思うのですよ。そんな時、心を入れ替えた『
メリーさん太「──ッ。そ、それってまさに、『祟騙○編』なのでは⁉」
ちょい悪令嬢「そうです、もはや今回の『郷壊○編』の『
メリーさん太「……それが、それこそが、『
ちょい悪令嬢「ええ、『沙○子壊し編』とも『沙○子ワシ編』とも、捉えられてきましたが、結局最後には、本来の『郷壊○編』に行き着くといった寸法ですよ」
メリーさん太「……なるほど、比較的加害者にも被害者にもなる可能性の低いレ○ちゃんが、『鬼騙○編』において明確な加害者となって、しかもK1君に返り討ちを食らってしまったのは、実は『裏ストーリー』として、彼女自身の言うところの『竜宮レ○、一世一代のがんばり物語』──すなわち、旧アニメ版における『罪滅ぼ○編』も進行していて、すでに鉄○さんをその愛人のリ○さんと共に惨殺していたからなのか」
ちょい悪令嬢「まさしく、沙○子ちゃんにとっては『憎さ百倍』の相手であり、本筋の『梨○ちゃまとの百合心中』とはまったく無関係に、『雛○沢症候群』を発症させて、K1君と『スクールデ○ズ』させるのも、無理は無いでしょう」
メリーさん太「……何と、いかにもK1君視点の物語のように見せかけておいて、まったく意味不明な梨○ちゃまとの百合心中のほうが、メインイベントだったってわけか」
ちょい悪令嬢「おそらくは、部活メンバー同士で事件を起こさせるために、『雛○沢症候群』を利用しているものと思われますが、これこそが『諸刃の剣』であって、沙○子ちゃんの意図せぬ形で梨○ちゃんが事件に巻き込まれて、知らぬ間にお亡くなりになって、下手すると『百合心中』が不可能となり、梨○ちゃまのループを追尾できなくなってしまうこともあり得るのですよ」
メリーさん太「……ああ、それが『綿騙○編』の、『梨○ちゃま便槽ボットン事件』か」
ちょい悪令嬢「沙○子ちゃんとしては、梨○ちゃまの生死が不明のままでは、うかつに自殺することもできないので、犯人と思われる魅○ちゃんに(単刀直入に)確認するとともにその場で大至急自殺して、梨○ちゃまを追いかけたってところじゃないかしら?」
メリーさん太「その際魅○ちゃんを殺したのは、やはり鉄○さんとのことを恨んでかな?」
ちょい悪令嬢「それも有るとは思いますけど、何よりも自分以外の者によって、梨○ちゃまが殺されてしまったことこそが、許せなかったのでしょうね」
メリーさん太「……うん、無茶苦茶理路整然としているな、大納得だよ。つまり【出題編】があのような順番になっていたのは、制作側のミスリードだったわけだ」
ちょい悪令嬢「これに関してはまさしく前回申したでしょう? 確かに沙○子ちゃんには、梨○ちゃまが百年かけて行ったループの記憶に対する『アクセス権』が与えられており、それはまるで『ひぐ○し』シリーズをコンプリートしたBDBOXが与えられているようなもので、どの『
メリーさん太「……ああ、これまた本作の作者の持論である、『ループの各周回には、時間的な前後関係なぞ存在しない』、か」
ちょい悪令嬢「現在放映中の作品に対して、かなりフライング気味な考察ですが、結構当たっているかと思いますけど?」
メリーさん太「そうかあ? 確か前に同じように言っていた、『ループするのに、自分自身の肉体である必要は無く、いわゆる「人格の入れ替わり現象」が起こっていても、別におかしくは無い』という予想は、見事外れてしまったじゃないか?」
ちょい悪令嬢「いえいえ、その件に関しても、まだわかりませんよ?」
メリーさん太「え?」
ちょい悪令嬢「ほら、それこそ『綿騙○編』において、梨○ちゃまがいきなり目を赤く輝かせて、K1君を悪し様に罵倒したではありませんか? あれって彼女自身が魔女化の兆候を現したとも思われましたが、現状に至る時系列的にはすでに、例の『びっくり箱』絡みで、沙○子ちゃんの尻尾を掴むところまでこぎ着けているので、一応のところ梨○ちゃま自身が魔女化する段階に達することは避けられており、それどころか沙○子ちゃんのほうが、瞳を真っ赤に輝かせ始めたではないですか?」
メリーさん太「──! と言うことは、つまり⁉」
ちょい悪令嬢「瞳が赤くなるのは、自分自身の『魔女化』では無く、バックに魔女的な存在がいることの証しだったのですよ。『綿騙○編』の時点では、梨○ちゃまにとっての魔女的存在である羽○ちゃんは、すでにほとんど力を失っていたので、本来なら瞳が赤くなるはずは無かったのです。──そこで導かれる『予想』としては、あの『梨○ちゃま』は、梨○ちゃまとして転生した沙○子ちゃんで、K1君を疑心暗鬼に陥らせて、あわよくば『雛○沢症候群』を発症させようとして、『魔女ムーブ』をぶっこいたかと思われるのでございます」
メリーさん太「──いやでも、沙○子ちゃんはちゃんと、その場にいたじゃないか⁉ まさかあっちのほうは、中身が梨○ちゃまだとか言い出すんじゃないだろうな?」
ちょい悪令嬢「あの『有刺鉄線電流爆破濁流殺人扇風機ド○ジボール』とか何とか、わけのわからないことを言っていたほうは、身も心も間違いなく沙○子ちゃんですよ?」
メリーさん太「だったら!」
ちょい悪令嬢「やれやれ、本作において、何度も何度も申してきたではありませんか? 『ループ』とか『死に戻り』とか『転生』とか呼ばれるものは、実際に『世界間転生』や『時間遡行』を行っているのでは無く、ただ単に集合的無意識とのアクセスを果たして、別の世界線や時間軸の自分自身の記憶とアクセスすることによって、実現していると。──しかも、オバシロ様改めエ○アさんのような、『上級のアクセス権』を有する者であれば、自分以外の者に、その人以外の人物の記憶をインストールすることも可能なのであって、一つの世界の中で、沙○子ちゃんと梨○ちゃまとに、別の世界の沙○子ちゃんの記憶を同時に与えることなんて、文字通りに朝飯前なのですわ」
メリーさん太「……た、確かに、現時点において完全なる『無力な被害者』である梨○ちゃまに、エ○アさんのような上級の魔女的存在が助力しているはずも無く、自分自身が魔女の力に目覚め始めたとも思えないので、『綿騙○編』において赤い瞳になって『魔女ムーブ』をぶちかましたのは、今になって思えば非常に不自然であり、あれは実は中身だけ沙○子ちゃんであったと言われたほうが、むしろ納得できるよな」
ちょい悪令嬢「そういうわけで、ここに来て更に考察がはかどり始めた『ひぐ○しのなく頃に業』! むしろ今こそ、第1話から見直すことによって、いろいろと伏線を見つけ出すのも楽しいかも知れませんよ? なお、BD&DVD第1巻は、現在絶賛発売中だったりします♡」
メリーさん太「──こらっ! 全然利害関係も無いのに、無駄なダイマはやめろ!」
ちょい悪令嬢「もちろんですとも! こうして他人様の作品を詳細に考証しているのも、いつも申している通り、何よりも自分の作品づくりに役立てるためなのですから!」
メリーさん太「役立てるって、一体どうやって?」
ちょい悪令嬢「例えば今回の考証分であれば、異世界転生して現代日本の最先端の科学技術の知識で無双していたところ、同様に現代世界からの転生者であるだけでは無く、すでに異世界においても一度転生を果たしている、『前の世代の自分自身』が立ち塞がるといった新作案とか。前回の考証分であれば、生前の世界でチートスキルで無双していた男が、転生した新しい世界では無力かつ超病弱になってしまったために、バケモノみたいな強者どもが跋扈している世界の中で、何事に対しても臆病なまでに慎重に対応し続けた結果、最小のコストで最大の成果を上げることを可能とする、誰よりも『リスク回避』能力が優れた『弱者』が無双するという、新世代のなろう系小説『無力転生、異世界行って弱気出す⁉』という仮タイトルの新作案──等々が考えられますわ♡」
メリーさん太「ふむふむ、なかなか面白そうじゃない…………って、ちょっと待て! 最後のやつのタイトル、まず過ぎるんじゃないのか⁉」
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