第641話、わたくし、進撃の悪役令嬢ですの⁉(後編)

ちょい悪令嬢「もしも、どこぞの領土侵犯国家が逆ギレして戦端を開いてきたら、すでに演習のために海上自衛隊と航空自衛隊とで、日本海上において殲滅して差し上げるだけですよ。──すると、どうなるでしょうね?」




メリーさん太「……万が一にでも、ガ○国を日本に奪われるわけにはいかない、北半島軍が、血相を変えて38度線を越えて進軍してきて、たちまちのうちに首都である『セクハラ市長魂特別市』を火の海の変えるのを皮切りに、ほんの数日の内にガ○国全土を蹂躙するって筋書きか」




ちょい悪令嬢「現在同族同士の間で『休戦中』などと言う、19世紀レベルの倫理観のザコ国家のくせに、世界指折りの人道的先進国の日本の領土を不法占拠するなんて、身の程知らずのガ○国人どもにとっての、当然の末路ですよ」


メリーさん太「た、確かに、『魔女』どころじゃ無いな、ガチになった自衛隊って!」


ちょい悪令嬢「しかもこの時点においても、憲法9条にまったく触れていないという、もはや『奇策』と言うよりも『鬼謀』とも呼ぶべき、離れ業っぷり」


メリーさん太「……まさか、この【試作版プロトタイプ】に、これほどの深謀遠慮が隠されていたとは、本当に何なんだよ、本作の作者って⁉」


ちょい悪令嬢「だから、何度も申しておりますでしょう? ──本作の作者だけは、敵に回すなと」


メリーさん太「ほんと、ガ○国の皆さんは、自分たちが絶対ケンカを売ってはいけない相手に対して、格の差もわきまえずキャンキャン吠え続けていることを、もう少し自覚しておいたほうがよろしいかも」


ちょい悪令嬢「まあ、日本が本当に戦端を開く場合は、これまた何度も申しているように、竹島などといった戦略価値のほとんど無い小島なぞ相手にせず、直接首都あたりを火の海にしますけどね♫」


メリーさん太「だから怖いって! あたま『北半島軍』かよ⁉」




ちょい悪令嬢「──お断りしておきますけど、これは別に『竹島』に対する武力行使や、ガ○国人に対する実力排除等を、推奨しているわけでは無く、あくまでも『憲法9条の範囲内でも、これだけのことができるのだ』と、不法占拠を行っている不届き者どもに対して、『警告』して差し上げているだけであり、そこら辺のところを取り違えることの無きよう、よろしくお願いいたします☆」




メリーさん太「……こ、こいつ、また最後の最後になって、いかにも差し障りの無いことを言い出して、取り繕おうとしやがって」


ちょい悪令嬢「え? 別にこれで終わりでは無く、今回はもう一つだけ、語っておきたいことがあるのですが?」


メリーさん太「ああ、そういえば前回の最初のほうで、『テーマは二つ有る』とか何とか言っていたっけ?」


ちょい悪令嬢「実はこの【試作版プロトタイプ】って、『ネット小説大賞』の作品案であると同時に、『カクヨムコン6』エントリー作品である、『ヴァルプルギスの心臓』の1エピソードでもあるわけじゃないですか?」


メリーさん太「──そういえば、そうだった! そもそもこれって『小説家になろう』様だけでは無く、『カクヨム』様のほうでも同時に公開しているし! 一体どうするつもりなの? 通常の連載ならともかく、コンテスト用作品を、複数のサイトで発表したら、いくら何でもまずいでしょう⁉」


ちょい悪令嬢「大丈夫ですって、そこら辺のところは、ちゃんと考えておりますから」


メリーさん太「……ほんとかよ?」




ちょい悪令嬢「この『ヴァルプルギス』シリーズって、『進○の巨人』で言えば、大陸の白色人類勢力を視点にしている『ヴァルプルギスの心臓』のほうが、『マ○レ編』に当たるのに対して、『九条の盟約』によって列島内に閉じ込められている魔女たちを視点にしている、今回の『進撃のヴァルプルギス⁉』のほうは、『パラデ○島編』に当たるので、それぞれを別サイトにおいて同時に連載することによって、一つの物語を二つの始点で同時に進行すると言った、いわゆる『ザッピングドラマ』手法システムを採用するようなものでしかないのですよ」




メリーさん太「ザッピングドラマって、また黴の生えたワードが飛び出してきたな⁉」


ちょい悪令嬢「それと言うのもですねえ、元々【竹島の日記念作品】として別に作成していた、最初の『ヴァルプルギスの心臓』の番外編作品案というのが、すでに本編において魔女たちに滅ぼされた南半島ライトエルフ王国の女の子が、ブロッケン皇国に潜り込んできて、復讐の機会を窺い続けるって内容だったのですよ」


メリーさん太「え、それってまんま、『ガ○ちゃん』じゃないの?」


ちょい悪令嬢「ええ、元々ブロッケン皇国に在住していた同胞のライトエルフから、『おまえの考え方が意固地なだけで、むしろ魔女のほうが正しく、同じライトエルフとして迷惑している』と、正論で追いつめられるところなんか、ガ○ちゃんというか、ガ○国人そのまんまでして、半分ほど完成したところで、作成を取り止めてしまったのです」


メリーさん太「……ああ、ガ○本国のあまりの『反日ムーブメント』っぷりに、在日ガ○人の皆様がキレてしまったってわけか。そりゃあ、迷惑だよな。彼らのほうは日本において、何とか仲良く暮らしていこうとしているのに」


ちょい悪令嬢「そのように、『進○』に対する著作権侵害だけでは無く、現実的にもあまりに生々しすぎたので、作者自身の判断でお蔵入りとしたのですよ」


メリーさん太「あの作者にしては、賢明な判断だな?………………………うん、ちょっと待てよ? おい、どうしてそこに、ライトエルフがいるんだ⁉」


ちょい悪令嬢「──著作権! 今の口調って完全に、『ラ○ナーさん』だっただろうが⁉」


メリーさん太「そんなことはいいから、キリキリ答えろ! ブロッケン皇国って、『魔女の国』じゃなかったのかよ⁉」




ちょい悪令嬢「あら? わたくしは確かに『魔女の国』とは申しましたが、『魔女の国』とは、一言も申しておりませんよ?」




メリーさん太「──ッ」


ちょい悪令嬢「実はこれも、今回の【竹島の日記念作品】を作成したことによる、『収穫』の一つだったのです」


メリーさん太「収穫、って……」


ちょい悪令嬢「先程も申しましたように、こちらの作品のほうはブロッケン皇国を舞台とするわけですが、『魔女の国』とか言うと、なんか国土全体がゴツゴツとした岩肌に覆われていて、空は常に暗雲がため込めているといったふうに、いかにも禍々しい世界観が思い浮かぶところですが、実際にメインステージにした場合、そんな生活感がまったく無いところでストーリーが成り立つわけが無く、まずは詳細な『舞台設定』作りに励むことにしたのです」


メリーさん太「……舞台設定作り、だと?」




ちょい悪令嬢「特に大日本帝国の軍人たちが魔女の身に転生してきて以降は、当然のごとく、皇国の政治的かつ経済的発展、そして何よりも軍事的近代化こそが、至上命題となり、魔法によって何でもまかなえるゆえに、科学技術や社会システムどころか文明そのものをも必要としなかった、魔女たちの何かにつけて超然的かつ虚無的生活態度を改めるとともに、外の世界からも優秀なる人材を、大々的に引き入れることにしたのです」




メリーさん太「え、でも、魔女って『ヴァルプルギスの夜』以外は、皇国の外には出られないんじゃないの?」


ちょい悪令嬢「だからまさにその年の一度の『ヴァルプルギスの夜』に、魔女たちが総出で、周辺各国から国籍や種族を問わず、人材を『攫ってくる』ことにしたわけなのですよ」


メリーさん太「…………………………………攫ってくる、って」


ちょい悪令嬢「いかにも魔女らしいでしょ?」


メリーさん太「そんな年に一度の『出会い頭』的な犯罪行為で、本当に『優秀な人材』を集めることができるのかよ⁉」




ちょい悪令嬢「そこはご心配なく。超高度な魔法が使える魔女は、当然『集合的無意識との最上級のアクセス権』を有しておりますので、実は自分以外の者の『集合的無意識とのアクセスレベル』を見抜くことすらもできるのです。そのため、集合的無意識とアクセスすることによって、『天才レベルの閃き』を可能とする学者や技術者から、魔女同様に様々な超常現象を行使できる者に至るまで、一目で見抜くことが可能ですので、優秀な人材ばかりが手に入ることになりますの」




メリーさん太「……おい、剣と魔法の世界において特に優秀な者たちが、大日本帝国軍人の知識を有する魔女たちの国に連れて行かれて、その持てる才能を思う存分発揮する機会を与えられるなんて、ただで済むわけが無いじゃないか⁉」




ちょい悪令嬢「ええ、まさに本作お得意の『科学と魔術とのハイレベルの融合』が実現されて、現代日本の科学的及び経済的レベルすら超越した、『量子魔導クォンタムマジック』文明の花盛りとなることでしょうね」




メリーさん太「で、でも、いくら優秀だからって、種族を選ばず攫ってきたりしたら、むしろブロッケン皇国内で、差別が横行したり、下手すると『民族間闘争』が勃発したりするんじゃないの?」


ちょい悪令嬢「いえいえ、世界最強にして最凶の魔女の国において、そんなことをしでかす度胸のある種族なんて、皆無かと思いますけど?」


メリーさん太「──うっ」




ちょい悪令嬢「しかも、中身が大日本帝国軍人である魔女たちは、かつて『大東亜共栄圏』を打ち立てようとしたくらいなのだから、すべての種族が平等に暮らしていける真に理想的な社会を、皇国の中において実現したりしてね♫」




メリーさん太「それってまるで、大日本帝国の軍人としてかつて果たすことのできなかった大望を、異世界において果たそうとしているみたいじゃないか⁉」


ちょい悪令嬢「その結果、それを聞きつけた他の国々の、様々な才能がありながら不当な差別に苦しんでいた者たちが、自ら率先してブロッケン皇国へと流出していったりしてね」


メリーさん太「いかにもアインシ○タイン博士なんかの、かつてのユ○ヤ人みたいだな⁉ ブロッケン皇国って、実は大日本帝国では無く、むしろアメリカ合衆国だったのかよ?」


ちょい悪令嬢「かつての大日本帝国だって、『命のビザ』なんかで、ちゃんとユ○ヤ人を救っていたではないですか?」


メリーさん太「……なるほど、これだと別に『転生者』に憑依されるまでも無く、各国において皇国のシンパが生まれてもおかしくは無いな。──そしてそいつらが、北半島ダークエルフ人民共和国や極東ロシア反乱軍等と同様に、皇国が南半島ライトエルフ王国に宣戦布告した際には、呼応して各地において武装蜂起したってわけか」


ちょい悪令嬢「実は『魔女教』として、エイジア大陸において秘密裏に信仰されていたりしてね」




メリーさん太「つまり、『ネット小説大賞』エントリー作品のほうは、まさしく『進○の巨人』そのままに、ブロッケン皇国のほうにも『正義』があることを、大々的に喧伝アピールしていくってことなんだな?」




ちょい悪令嬢「何せ、『カクヨムコン6』のほうの『ヴァルプルギスの心臓』のキャッチフレーズが、『自衛隊と大日本帝国軍が、お互いの「正義」を賭けて、異世界で激突⁉』ですものね♡」




メリーさん太「──うおっ⁉ なんかいかにも『GAT○』に『進○の巨人』をミックスしたような、これぞ『なろう系ミリタリィ』作品モノといった感じだな! 確かに興味が惹かれるぜ」




ちょい悪令嬢「と言うわけですので、もしも今回の『進撃のヴァルプルギス⁉』を、正式に『ネット小説大賞』にエントリーした際には、どなた様もご一読のほど、よろしくお願いいたしますわ♡」










※今回の座談会で考証の対象とした、『第9回ネット小説大賞』のエントリー作品の【試作品プロトタイプ】である『【竹島の日記念】進撃のヴァルプルギス⁉』は、『小説家になろう』様においては『なろうの女神が支配する』の第352話として、『カクヨム』様においては『ヴァルプルギスの心臓』の第49話として、現在絶賛公開中です。

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