第361話、わたくし、いくらねずみ年だからって、新年早々『ラーテ』は無いと思いますの⁉
メリーさん太「読者の皆様、はぴ・にゅ・いあいあいあ☆ いつでもどこでも何度でも、あなたのスマホにお邪魔する気満々の、都市伝説のキュートな女の子、あたし、メリーさんなの♡」
ちょい悪令嬢「……すっかり、『いあいあいあ』というのが、気に入られたようですね。──それはさておき、今回2回目の【謹賀新年特別編】ですが、『お題』のほうは、何でしょうか?」
メリーさん太「今年は、ねずみ年でしょ?」
ちょい悪令嬢「はい」
メリーさん太「ねずみと言えば、『マウス』でしょ?」
ちょい悪令嬢「はい」
メリーさん太「マウスと言えば、『ラーテ』でしょ?」
ちょい悪令嬢「はい?」
メリーさん太「ちなみに、ここで言う『マウス』は英語ではなくドイツ語であって、『ハツカネズミ』等の小型のねずみを指していて、それに対して『ラーテ』のほうは、英語で言う『ラット』のドイツ語版で、やや大型の『ドブネズミ』等を指すの」
ちょい悪令嬢「ちょっ、ちょっと待って! あなたは一体、何を言っているの⁉ 『マウス』はともかく、『ラーテ』って、一体何のことよ!」
メリーさん太「そりゃあもちろん、旧ドイツ軍が計画した『陸上の巡洋艦』である、超巨大戦車『ラーテ』(1000トン)のことよ。──ちなみに『マウス』のほうは、何と現物が存在する、同じく旧ドイツ軍が試作した『戦後のソビエトの博物館の客寄せパンダ』である、超重量戦車(188トン)のことなの」
ちょい悪令嬢「──やっぱり、その『マウス』と『ラーテ』のことだったのか⁉」
メリーさん太「まあ、『マウス』はともかくとして、『ラーテ』と言ったら、これ以外には無いでしょう」
ちょい悪令嬢「う〜ん、確かに今年はねずみ年ですが、ここで『マウス』や『ラーテ』について語るのは、少々場違いのような気がするけど……」
メリーさん太「それがそうとも言えないの。特に『ラーテ』のほうは、本作における最新エピソードである、【軍艦擬人化美少女編】に、深く関わっているの」
ちょい悪令嬢「……まあ確かに『ラーテ』は、『
メリーさん太「そういう意味では無いの。むしろそのように、『デカければ軍艦扱いする』という、今も昔も変わらぬ一部の兵器マニアの、『巨大秘密兵器マンセー♡』に対するアンチテーゼこそが、今回の趣旨なの」
ちょい悪令嬢「──新年早々から、ケンカを売ってくつもりなのかよ⁉」
メリーさん太「というか、『軍艦擬人化美少女』が、どれ程素晴らしいものかをアピールするための、前フリのようなものなの」
ちょい悪令嬢「へ? ラーテと軍艦擬人化美少女とが、どう関係すると言うのよ?」
メリーさん太「とにかく、一部の兵器マニアの間では、『超巨大兵器信仰』とやらが、いまだ蔓延っていて、某アニメ化ラノベにおいても、『この
ちょい悪令嬢「うっ、まるっきし擁護できねえ……」
メリーさん太「それに比べれば、軍艦擬人化美少女の、何と素晴らしいこと! まさしく『ラーテ』以上の攻撃能力を持ちながら、サイズが普通の女の子だからこそ、敵航空兵力も攻撃しにくく、自分のほうだけ攻撃し放題だからね!」
ちょい悪令嬢「いや、確か戦車のほうも、擬人化されているんじゃないの?」
メリーさん太「昔の作品やマイナーなのは、いろいろあるかも知れないけど、一番有名なのは、普通の戦車に普通の少女が普通に乗る、『○ルパン』とか言うやつで、当然航空兵力に対しては無力なの」
ちょい悪令嬢「変なところを、伏せ字にするなよ! 各美少女戦車道学園の皆様が、『ふうじ子ちゃわ〜ん♡♡♡』とか、言っていそうだろうが⁉」
メリーさん太「まあ、結局のところは、戦車の擬人化では、絵面が悪かったんでしょ?」
ちょい悪令嬢「……というか、ただ単に、史実的に日本軍の戦車の性能が──」
メリーさん太「それ以上は、言っちゃ駄目!」
ちょい悪令嬢「じゃあ、空はどうなのよ? 巨大戦車や史実上の軍艦よりも、航空兵力のほうが強いと言うのなら、軍用機擬人化美少女こそが、最強ということになるじゃん?」
メリーさん太「……まずもって、軍用機を擬人化するところから、理解できない」
ちょい悪令嬢「──おおいっ、貴様この瞬間に、各業界を始めとして、一千万人くらいの敵を作ったぞ⁉」
メリーさん太「というか、本作の作者的には、プロペラ機なんて、興味皆無だし」
ちょい悪令嬢「……あー、あいつ、筋金入りの、『ドイツのジェット機オンリー』のマニアだからなあ」
メリーさん太「プロペラ駆動の軍用機擬人化少女なんて、味方の戦車や軍艦がやられる前に、普通にジェット機で撃墜すればいいの」
ちょい悪令嬢「い、いや、彼女たちも一応魔女なんだからさあ、最新鋭のジェット機にも、ちゃんと対応できるんじゃないの?」
メリーさん太「本作において、何度も述べてきたけど、プロペラ自体が高速で回転させるほど効率が落ちるから、時速750キロメートルあたりで頭打ちになってしまい、ジェット機に対抗するのは絶対に不可能なの」
ちょい悪令嬢「え、じゃあ、軍用機擬人化美少女って……」
メリーさん太「現代戦においては、誕生した時点で『詰んでいる』の。ただのパン○ラ要員なの」
ちょい悪令嬢「で、でも、同じ擬人化ジャンルにおいては、空を飛べる分だけ、軍艦擬人化美少女よりも有利なんじゃないの?」
メリーさん太「某アニメにおいて、空母擬人化美少女が自分自身の艦載機に飛び乗った時点で、軍用機擬人化美少女の優位性は、完全に潰えてしまったの」
ちょい悪令嬢「……」
メリーさん太「返す返す、罪なやつなの、アー、
ちょい悪令嬢「器用に、『ダブルミーニング・パロディ』をこなすんじゃないよ! いつもの『軍艦擬人化少女は、ある意味
メリーさん太「それは何よりも、『魔法の使い方』次第なの」
ちょい悪令嬢「魔法の、使い方って……」
メリーさん太「ぶっちゃけ、『ガーリー・エアフ○ースのアニマ』方式こそが、最も理想的なの。すなわち、軍用機自体は実物を使いつつ、搭乗員である魔法少女に、速度や空中機動等のあらゆる性能を、大幅に底上げするといったやり方のほうが望ましいの」
ちょい悪令嬢「……ああ、本作においても、ゲンダイニッポンよりも格段に科学技術の劣る異世界でありながら、機体制御やエンジンの冷却等を、パイロットである魔法少女にやらせることによって、全翼型のラムジェット機という超
メリーさん太「まさしくこれぞ、適材適所なの。魔法少女が飛行機そのものになったり、ジェット機そのものを魔法で動かしたりしたんじゃ、むちゃくちゃ非効率だけど、基本的運用はジェット機自体に任せつつ、プラスアルファの超技術だけ、魔法でやらせれば、比較的現実的に、『現実よりも数段階先を行く超高性能戦闘機』すらも実現できるの」
ちょい悪令嬢「うん、考えてみれば、例の作品はあくまでも『萌え』を優先させているだけで、『軍用機』をわざわざ『擬人化』したメリットなんて、あまり無かったわ」
メリーさん太「もちろん、それはそれで偉大な実績を残したから、否定するつもりなんてさらさら無いの。作者さんを始めとする業界の方も、ファンの皆様も、これまで通り、『ズボン』を愛で続ければ、それでいいと思いま〜す☆」
ちょい悪令嬢「でも、純粋に兵器として考えれば、軍艦擬人化美少女の敵では無いと言うことね?」
メリーさん太「ただでさえ、空力的に絶対に不利な『人間の形』なんかしているので、史実上のエンタープライズの艦載機に敵わないと思われるのに、しかも『近接戦闘大得意』な空母擬人化美少女までも搭乗しているとなると、一方的に蜂の巣になる未来しか見えないの。──それとも、『タケコ○ターで空を飛んでいるの○太君』が、本物の零戦に勝てるとでもお思いでしょうか?」
ちょい悪令嬢「──非常にわかりやすい例え話を、ありがとうございます!」
メリーさん太「まあとにかく、あらゆる兵器擬人化美少女の世界においても、軍艦擬人化美少女は、絶対的に優位な存在であることは、間違い無いわけなの」
ちょい悪令嬢「うん、結局は、それが言いたかっただけだと思うけど、『ねずみ』というお題からは、随分と離れてしまったような」
メリーさん太「だったら、一つだけ、小話をしてあげるの」
ちょい悪令嬢「は? 小話って……」
メリーさん太「ドイツ空軍きっての伊達男にして、『中隊長を務める中将』で高名な、かのアドルフ=ガランドは、事もあろうに愛機のシンボルマークとして、敵国アメリカの人気キャラである、『ネズミの国のミ○キー』のイラストを、でかでかと描いていたの」
ちょい悪令嬢「な、何と、恐れ知らずな……」
メリーさん太「まあ、まだまだ著作権に関しては、比較的大らかだった時代の話なの」
ちょい悪令嬢「それにそもそも戦争中だから、クレームを付けること自体、不可能だったろうしね」
メリーさん太「それじゃあ、『現代』においては、どうでしょうね?」
ちょい悪令嬢「現代って、ガランド中将は、とっくにお亡くなりに………あっ」
メリーさん太「そうなの、本作が異世界『転生』モノであることを、忘れてもらっちゃ困るの。──さて、あなたの同僚である、魔導大陸特設ジェット戦闘機部隊、JV44中隊長の、アドルフィーネ=ガランド中将閣下の、愛機Me262の機首にこれ見よがしに描かれたトレードマークは、一体何だったかしら?」
ちょい悪令嬢「やべえ! 現在のネズミーランドの連中だったら、異世界にいようが安心できないぞ⁉ ──中将、ガランド中将、大変ですよおおおお!!!」
メリーさん太「……あらあら、司会者のくせに座談会を放って、走って行ってしまったの。──と言うことで、今回はこの辺で失礼させていただくの。次回は『2020』年にちなんで、旧日本軍が独自に開発したジェットエンジンである、『ネ20』について語らせていただく予定なので、どうぞご期待ください♡」
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