第355話、わたくし、これまでの『軍艦擬人化美少女』イベントについて、総括いたしますの。

メリーさん太「──読者の皆様、メリクリ! 二日遅れだけど、気にしなーい! ドーモ、昨年からずっとミニスカサンタコスでスタンバっていたのに、前回の【クリスマス特別編】において、出番が一切無かった、あたし、都市伝説の定番美幼女、メリーさんデッス☆」




ちょい悪令嬢「……あ、はい、いよいよ新元号『れい』元年も、あとわずかですね、今年は皆様にとって、どのような一年でしたか? 本編の主人公にして悪役令嬢メインヒロインの、アルテミス=ツクヨミ=セレルーナでございます」




メリーさん太「おやおや、元気ありませんなー、せっかくあなたもミニスカサンタコスをなされているのだから、もっとはっちゃけられたらあ?」


ちょい悪令嬢「いや、クリスマスも終わったのに、ミニスカサンタコスって、どういう罰ゲームなのよ⁉」




メリーさん太「──その罰ゲームを、一年間もやらされた挙げ句に、本番の【クリスマス前夜イヴ回】と【クリスマス当日回】の二回にわたって、登場シーンがまったく無かった、『サンタキャラ』と言うよりもむしろ文字通りの『道化ピエロキャラ』の気持ちが、あんたにわかるかあああああああ⁉」




ちょい悪令嬢「ひいいいいいいい、落ち着いてえ! 名だたる都市伝説キャラのあなたがガチで激怒したら、洒落にならないから! 何かわけのわからない、災厄が降り注ぎそうだから! ここは一つ、抑えてくださいいい!」


メリーさん太「……フーッ。フーッ。あ、あたしとしたことが、つい取り乱してしまったの」


ちょい悪令嬢「お気持ちは重々察しておりますので、今回ばかりは、どうか、わたくしの顔に免じて、何卒! 何卒!」


メリーさん太「わかったの、これ以上ぐだぐだ文句を言っても、仕方がないの。本作の作者がプロットも作成せずに、行き当たりばったりで作品をつくっているのは、今に始まったことじゃないの。そんな作者のキャラとして生み出された、己自身の運命を呪うしかないの」


ちょい悪令嬢「某書籍化作家様の『異世界なメリーさん』なんて、今度二冊目の商業誌が発行されるというのにねえ」


メリーさん太「そもそも、今回急遽あたしが登場したのも、まさにその某先生の『メリーさん』作品が、クリスマスだと言うことで、久方振りに番外編が公開されたのを読むことによって、そこで初めて、自分の作品のクリスマス回にあたしを出さなかったのに気づいたからという、疑いさえも持たれているの」


ちょい悪令嬢「まあ、あっちのほうも、クリスマス当日には間に合わなかったみたいですけどね」


メリーさん太「Web上のすべてのメリーさんにとって、踏んだり蹴ったりのクリスマスだったの(怒)」


ちょい悪令嬢「そ、そうですね。──ところで、そのようにすでにクリスマスも終わっているというのに、こうして司会者の幼女が二人してミニスカサンタコスをしているという、非常にアレな絵面の【座談会】なんかを、いきなり挟み込んだのは、なぜなのでしょうか? それこそ本編のほうは、いよいよクライマックスを迎えようとしていたというのに」


メリーさん太「それには大きく、二つの理由があるの」


ちょい悪令嬢「二つですか?」


メリーさん太「一つは言うまでも無く、作者の体力の限界なの」


ちょい悪令嬢「……ああ、クリスマス前日イヴの24日と当日の25日の二日にわたって、クリスマス特別エピソードを、各種五本も公開しましたからねえ」


メリーさん太「しかも、クリスマス明けの昨日も、完全に休んだわけではなく、『カクヨムコン5』参加作品の『転生法』はもとより、『小説家になろう』様オンリー作品の『なろうの女神が支配する』に至っては、新規シリーズ開始と言うことで、新作を一挙に二本も公開するといった有り様なの」


ちょい悪令嬢「それについては、後で改めて触れる予定ですが、『まさにこれぞ、軍艦擬人化美少女による、異世界転生大活躍物語』って、やつですっけ」


メリーさん太「本当はこの【座談会】自体も、昨日のうちに公開するつもりだったのだけど、さすがに力尽きてしまい、本日回しとなってしまったの」


ちょい悪令嬢「……まあ、この作品の本編も、いよいよこれからが本番てところだから、ここいらで一度『中休み』を入れるのも、仕方ないかあ」


メリーさん太「──そうなの、二つ目の理由が、まさにそれなの!」


ちょい悪令嬢「えっ、それって、どういうこと?」




メリーさん太「本編の一連のストーリーはいまだ継続しているけど、いわゆる『軍艦擬人化美少女を、異世界転生作品に投入したら、どういった化学反応を起こすか?』という、『実験的試み』については、一応前回までで一区切りついたので、この辺で一度、全編的に振り返って、いろいろと反省点や改良点を、探ってみようといった趣旨なの」




ちょい悪令嬢「……あーなるほど、確かに、駆逐艦の『きよしも』にしろ、その集合体である戦艦の『武蔵むさし』にしろ、軍艦擬人化キャラとしての見せ場は、もう十分に披露できたと言えますよね。──それはともかく、前回までの各種エピソードが、『実験的試み』であるとは、一体どういったことでしょう?」




メリーさん太「もちろん、『軍艦擬人化美少女キャラの真の魅力を発揮させる舞台としては、異世界(転生作品)こそがふさわしい』と言うことの、実証実験なの」




ちょい悪令嬢「……う〜ん、そうかなあ。確かに軍艦擬人化美少女にとっての、これまで触れられることのなかった、『隠された魅力』については、十分に発揮できたと思うけど、異世界が舞台であることは、あまり関係無かったような」


メリーさん太「──そうなの、それこそが、今回における、最大の『反省点』なの!」


ちょい悪令嬢「へ? 反省点て……」




メリーさん太「確かに今回の軍艦擬人化美少女キャラは、駆逐艦の清霜にしろ戦艦の武蔵にしろ、圧倒的な力を誇っていたけど、その相手も第二次世界大戦時のドイツ軍モドキといった輩ばかりで、いわゆる『仮想戦記』の類いに過ぎず、真の意味での『異世界無双』を果たしたとは言えないの」




ちょい悪令嬢「そうそう、あえて異世界転生モノで言えば、いわゆる『ミリタリィ系』止まりで、普遍的な『異世界無双』とは、ちょっと違うよね!」


メリーさん太「そもそも、最初から人外的存在である量産型人魚姫セイレーンが、軍艦擬人化するというのも、複雑すぎてわかりにくく、チート感が今一つ感じられないの」


ちょい悪令嬢「むしろそんな、『セイレーンが艦む○化する』とかいったNGワードを乱発していたら、余計な波風を立てかねないものねえ」


メリーさん太「よって、よりわかりやすく、『駆逐艦清霜が異世界転生して、外見上幼い女の子になるものの、その本来の圧倒的な攻撃力と防御力とで、異世界を縦横無尽に無双する』といった作品を、『なろうの女神が支配する』において、シリーズ化する運びになったわけ」


ちょい悪令嬢「……つまり、本作はそのための、『実験作』であったと?」


メリーさん太「実は『なろうの女神が支配する』のほうも、実験作だったりするんだけどね」


ちょい悪令嬢「はあ?」




メリーさん太「作者の方針では、今冬のコンテスト参加作品として、更に本格的な『軍艦擬人化美少女による異世界転生』をテーマにした、完全新作を作成する予定なのであり、本作はもちろん『なろうの女神が支配する』の新シリーズさえも、そのテストケースに過ぎなかったりするわけなのよ」




ちょい悪令嬢「……二重三重に実験を重ねるとは、あの『プロットも書かない』ことで定評のあるアホ作者にしては、やけに慎重よねえ」


メリーさん太「それだけ、この新作に、賭けているということよ」


ちょい悪令嬢「まあ、軍艦擬人化作品なんて下手したら、『二次創作』みたいになってしまいかねないからねえ」


メリーさん太「もちろん、オリジナリティも大切だけど、それよりも何よりも、『面白く』なければ始まらないので、その意味でも『実験の繰り返し』は、けして無駄なことではないの」


ちょい悪令嬢「確かに、『実験のための実験』で自己満足しては、創作者失格だしね」


メリーさん太「この作者だったら、いかにもありそうなことなの」


ちょい悪令嬢「好きだものねえ、『実験のための実験』とか言った、中二ワード。確か本編においても、何度か使っているはずよ」


メリーさん太「……ほんと、いつまでたっても、『エヴ○厨』なんだから」


ちょい悪令嬢「『エヴ○厨』と言えば、今回のシリーズにおいてまたしても、全身真っ白で瞳だけ紅い少女を、巨大化させていたよな?」


メリーさん太「それについては、今更なの。元々あの配色は、アグネス教皇を元祖オリジナルとしているのだし」


ちょい悪令嬢「ていうか、今回のシリーズに登場している無数の幼女セイレーンたちが、全編丸裸のままというのは、本当に大丈夫なの⁉」


メリーさん太「ほんと、『エヴ○』も『艦○れ』も『アズ○ン』も、びっくりなの。これぞ挿絵のないWeb小説ならではの、叙述トリックなの!」


ちょい悪令嬢「何でもかんでも、叙述トリックと言えば、それで済むと思うなよな? 厳密には、意味が違うだろうが⁉」




メリーさん太「まあとにかく、本作以上に本格的な『軍艦擬人化少女の異世界転生モノ』をご覧になりたければ、どうぞ『なろうの女神が支配する』にて昨日から開始された新シリーズ、『デストロイヤー転生、これぞ駆逐艦『娘』、最強伝説だ⁉』のほうを御一読のほど、よろしくお願いいたします♡」




ちょい悪令嬢「結局今回も、宣伝ダイマかよ⁉」




メリーさん太「……う〜ん、というか、本作に対する『補完』的な意味合いからも、是非とも読者様にはお読みいただきたいの」


ちょい悪令嬢「補完て……」


メリーさん太「本作のほうは、『軍艦擬人化美少女の真の実力を発揮させる』と言っても、舞台設定やストーリー運びが、かなり独特だったじゃない? それに対して新シリーズにおいては、何よりもそこのところを、できるだけわかりやすくオーソドックスなものとしているわけなのよ」


ちょい悪令嬢「うん、『なろう系』は特に、テンプレ的なわかりやすさこそが大切だよね。──それで、具体的には?」




メリーさん太「そもそも冒頭部からして、その異世界きっての凄腕の召喚術士が、自分で創った魔法鉱物製のホムンクルスに、旧大日本帝国の駆逐艦清霜の『艦歴たましい』を、転生インストールさせるところから始まるの」




ちょい悪令嬢「おお、異世界のほうで錬金術的に創造した特殊な女の子の身体に、第二次世界大戦時の軍艦の魂を憑依させて、オリジナルの『艦む○』を創り出すというわけね!」


メリーさん太「そうなの、単に駆逐艦の性能をコピーするだけではなく、魔法的要素も兼ね備えさせるわけなのよ」


ちょい悪令嬢「なるほど、それによって、大本の駆逐艦以上の性能を実現させるって寸法か」


メリーさん太「実はこれによってこそ、いわゆる『現代兵器の異世界や戦国時代への持ち込みによる無双モノ』の、最大の弱点を補えるわけなの」


ちょい悪令嬢「馬鹿の一つ覚え的な、『自衛隊無双モノ』の、最大の弱点て?」


メリーさん太「──いや、あたしはそんなこと、言っていないでしょうが⁉」


ちょい悪令嬢「どうせ、同じようなものじゃん?」


メリーさん太「……まったく、もう。まあ確かに、『自衛隊無双モノ』の欠点とも言えるわね。──そう言えば、おわかりでしょう?」


ちょい悪令嬢「あー、『兵站』──つまりは、『補給問題』かあ」




メリーさん太「ザッツライト、以前も本編で言及したことがあるけど、勝ちいくさに浮かれて『補給』を怠って進軍ばかりを繰り返すなんて、まさしく『負けフラグ』以外の何物でも無いんだけど、単純に同じ世界において外国に攻め込むだけでも、そのように危険極まりないのに、原則的に『万全な補給経路の確保』が不可能である、他の世界への侵攻なんて、軍事戦略的に絶対に無理だと断言できるの」




ちょい悪令嬢「そうよねえ、ミリオタ系のWeb作家の皆様って、どうしてこんな基本中の基本が、わかっていないのかしら」


メリーさん太「とにかく、何が何でも、『現代兵器無双』をしたいわけなんでしょう?」


ちょい悪令嬢「──で、それを解決するのが、『魔法』というわけね?」




メリーさん太「そういうこと。そもそも、小柄な女の子の身体に軍艦の攻撃力や防御力を持たせるなんて、物理的に不可能なはずなんだけど、剣と魔法のファンタジーのメッカである異世界だったら、いろいろと屁理屈をこじつけるだけで、オールOKになっちゃうでしょう? 『艦む○の戦闘時において、いきなりドッキングしてくる偽装は、一体どこから出て来ているんだ?』とか突っ込まれた場合にも、『ああ、彼女の周辺の「魔法要素エーテル」が凝固して形成されているんだよ』とか、いかにももっともらしい中二ワードで煙に巻いたりしてね☆」




ちょい悪令嬢「あと、艦砲射撃や魚雷が無限に撃てるのも、御主人様マスターである召喚術士が、他の世界から無限に召喚して補充しているとかね♫」




メリーさん太「そうそう。──ちなみに、この場合、御主人様マスターではなく、『提督アドミラル』だからね?」


ちょい悪令嬢「──結局、『艦○れ』かよ⁉」




メリーさん太「こんな感じで、冒頭部から魔法OKのテンプレ的異世界転生モノのストーリーラインであるのはもちろん、『王都でのロマンス』とか『学園での仲間づくり』とか『魔王退治』とか言った、各種お約束のエピソードにおいても、軍艦擬人化美少女キャラならではの、独特の活躍を繰り広げていきますので、ご興味のお有りの方は本作共々、どうぞよろしくお願いいたします♡」




ちょい悪令嬢「もちろん本作のほうも、これからいよいよクライマックスに突入いたしますので、目が離せませんよ!」




メリーさん太「確かに我らが『わたくし、悪役令嬢ですの!』の本編も、特に今回のエピソードで言えば、『カーラ=デーニッツ提督』関係が、秀逸でしたね」


ちょい悪令嬢「ほんと、プロット無しで、完全に思いつきだけで登場させたキャラなのに、いい役回りを演じてくれましたよね」


メリーさん太「武蔵の軍艦擬人化美少女と、本物のこんごうそう等の、同じ大日本帝国海軍の戦艦を、ガチで対決させるとかね」


ちょい悪令嬢「他にも、『T−34』と落書きされたシロクマが、本当に戦車に変身するとかいった、時事問題もぶち込んでいたしね」


メリーさん太「とどめとしては、どんな船でも無条件に沈めることのできる『ふなゆうれい』こそが、軍艦擬人化美少女にとっての最大の弱点だと言うことも、判明してしまったの」


ちょい悪令嬢「……もしかして、各種艦隊擬人化ゲームの運営さんたちは、今頃大慌てなんじゃないかしら?」


メリーさん太「まあ、ああいうゲームは、あくまでも『ギャルゲ的要素』が欲しくて、軍艦を女の子にしているだけだから、軍艦擬人化美少女の真の価値というものを、全然わかっちゃいないのよ」


ちょい悪令嬢「だったら、それをこっちで、使わせてもらおうってわけね?」




メリーさん太「何せ著作権的にも、別に問題は無いんですからね、まあせいぜい、軍艦擬人化美少女をフィーチャーしてこその、これまでにまったく無かった異世界転生作品を、思いつく限りどんどんと作成していって、いろいろと試行錯誤していくことにいたしますか」




ちょい悪令嬢「……そうか、『なろうの女神が支配する』での新シリーズ自体も、実験作に過ぎないんだっけ。ということは、881374のやつ、かなりむちゃくちゃしてくるんじゃないのお?」




メリーさん太「むちゃくちゃしなかったんじゃ、むしろ実験作としての意味が無いからね。──まあ、読者の皆様におかれましては、乞うご期待ってことで、一つよろしく♡」

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