第14話 冬の枯葉 

玄海灘の冬の海の空の色は鉛色 日本海の一番端の方とはいえ、そのメランコリックな空気は、人々の心を暗く染めていく。


この前まで紅葉していた木々の葉が、次々に落葉して茶色の枯葉となって 風に舞う そんな季節になってきた。


秋から冬への季節の変わり目 少しでも油断をすると、風邪をひいて寝込んでしまう。


和白干潟の西の空の落日を見ながら、これからしなければいけない用事の数々を思うと、ついネガティブな気分になってしまう。


でも 私には家族がいる、この時間にはもうマーケットの食料品売り場には、額割れのシールが貼られた商品が並んでいるだろう、気を取り直して自転車をこぐのだ。



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