交渉するのは、大変のようです・・・・

とりあえずなんとか涼浦をここに呼び出し今現在俺に静かについてきて貰ってるが・・・・・・




マジで松村さんごめんなさい。

こんなくだらない作戦の為にわざわざ社員を呼んでこのファミレスを貸し切りにしてまで引き受けてくれるなんて・・・・太っ腹にも程があるよ。普通、姪っ子の彼氏のお願いここまで叶えてくれる叔父なんてそうはいないよ・・・・

感謝するように俺は松村さんの顔を遠くから軽く頭を下げた。

って、松村さん、なんか先ほどからグラサン黒スーツがよほど気にいってるか。なんかノリノリで他の社員に見せびらかしてるんだけど・・・・

この人こんなキャラだったっけ?

頼むから涼浦がこっちに目を向けるまで普通にいてくれ・・・・





とにかくだ・・・・・・俺はこれから涼浦とざーさんを和解させるつもりだが、涼浦はそれでも変わらないのなら仕方ないが、それでも俺のやるべきことを全てやつにぶつけるまでだ・・・・





俺はファミレス外から中の雰囲気を涼浦と一緒に覗かせようと進める。







「で、なんなん大河・・・言っとくけどいくら説得をしても咲那と・・・・・・」

「まず、これを見ろ・・・・」

「な・・・・・・なんなんこれ・・・意味わかんないんだけど・・・・・大河これもアンタが仕向けたこと・・・・」

「いや、違う本人の意思だ」

涼浦はそう震えながら中の光景を眺めている。それは偶然か今日からうちのファミレスと『幕クロ』のコラボだったので、内装はそれにあったように内装も軽く変えているのだが、驚いてるのはそれとは別だ。なぜならそこで働いてる従業員は決別したざーさんや那智田だけではなく涼浦のギャル仲間達がそのコラボであるへそ出しミニスカ袴姿のエロ衣装を来て、客に接客をしていたのだ。

涼浦にとっては今まで自分が馬鹿にしたエロアニメを自分が見てないところで友人がそのコスプレをして周りには醜態をさらしているのが腹だっていた。





「リサもユミもなんで・・・・こんなキモイ奴とわけわかんないことしてんだよ!!!」

「簡単な理由だ。お前と、ざー・・・・・花沢と仲直りする為にわざわざこんな格好をしてんだよ。そうでなければお前と同じく萌アニメをしているこいつらがそんな恰好するわけないだろ・・・」

「別に咲那がいなくてもいいし・・・・」

「お前がよくなくてもお前の仲間は花沢の事を心配してんだよ。お前そのグループの中心にいんのになんでそれが分かんないんだよ・・・」

俺も涼浦と同じく激情しこの分からず屋にその思いをぶつける。




「確かにな・・・お前達に秘密を隠してた花沢も悪いさ・・・・でもな、その秘密がエロゲ趣味だからどうだってんだよ。花沢の下ネタやエロ本を認めて別にそんな変態趣味にハマっても、なんも変わらないじゃねぇか・・・・」

「うっせぇ!!!アンタみたいに、クラスの上下関係を知らない奴にうちらの事がなにが分かんだよ。うちらのグループは普段オタクとかこういうキモイアニメ的なもんを否定してんのに・・・咲那が・・・・・あいつがそれにハマったら・・・うちら全員が格下げみたいな扱いになるじゃんかよ。だったらそれを周囲に知れ渡る前に咲那を捨ててやったんだよ。。文句あるかよ・・・」

「それは本望か・・・・」

こいつ・・・ガラス越しでも万が一にも店の中の花沢達に聞こえる可能性もあるのにも関わらず仲間を捨て駒発現しやがった・・・・男だったら姉ちゃん直伝の鉄拳をぶち込もうとするが・・・深呼吸して落ち着こう・・・・・




「は?」

「それは本望かって聞いてるんだよ!!!!お前はそれで満足してんのかよ!!!お前にとって一番の親友はあいつなのにあんな容易く斬り捨てていいのか?内心後悔してるだろ」

「何言ってんだ・・・・そんなの後悔なんて微塵も・・・・・・思ってない」

涼浦はそう否定しつつも若干目が少し泳いで動揺しているように見える。




あいつの言動は明らかに矛盾している。それを今あいつに気が付かせるために俺は以前魁里が涼浦と説得した時に残した録音をあいつに聞かせる。




「そうか・・・・ならこれはどうだ・・・」






『なるほど、そんなことがあったんですね・・・・・それでお姉さんは後悔してるのですか・・・・』

『はっ?後悔?んなもんない・・・・・ってことは嘘に近いか・・・・実はガチで考えると、なんであいつを切り捨てたんかなと時々思ってしまう。確かにあいつがうちらに黙ってそういう趣味をしたのは裏切りに近いけど・・・・もっといい選択肢があれば今頃バイトが始まるこの時間帯はあいつの下ネタを普通に流してその後お互いに笑ってたんじゃないかと思ってる・・・・・・』

「お姉さん・・・・・』

『ちっ・・・・・・なんで初対面のアンタにそんなこと言わなければいけないんだ・・・・・・・おっと・・・・ゴメンもうバイトの時間だし・・・』

この一連のやり取りを流すとさっきまで威勢が良かった涼浦は図星をつかれたように大人しくなった。






「これが真実だ・・・・お前は本当は・・・・」

「うるさい・・・・・・・・うるさい・・・・・・・・・うるさいうるさいうるさいうるさい!!!!」

そう頭を痛そうに頭を押さえながらブツブツとそのセリフを吐き涼浦は後ずさりして俺から距離を取っていて、そして今度は壊れた人形のようによろめきながら俺に語る・・・・






「そうか・・・・あの女もアンタが仕向けたんだな・・・・・・まるで操り人形になった気分だ・・・・・ハハハハハハハハハハ・・・・・なんでそこまでして咲那の肩を持つわけ?アンタは九頭竜と付き合ってるはずだろ?普通肉親や恋人以外の・・・・・ましてやただの友達の為にそこまでするなんて、偽善を通り過ぎてまぬけに近いんだけど・・・・」

「俺はただ・・・・あの一連の戦犯の馬鹿いつきの尻拭いをしたまでだよ。あいつが余計な事をしなけらばこんなことにはならなかったんだよ。それに俺もざーさんと同じくエロゲーマだからな・・・・知ってるか?エロゲーマ同士の絆ってのはお前がいう親友よりも1ランク下がるがそれでも深い友情で結ばれているんだぜ・・・」

なんでこの状況で名言風な事言ってんだ?こんなのただの迷言であって後の黒歴史に刻まれるくらい恥ずかしい部類だからな・・・・





「わけわかんない・・・・」

だろうな・・・・自分でも何を言ってるか分からない。




「なぁ、涼浦・・・・お前いい加減素直になってくれないかな?お前さえ、首に縦に振ってくれさえいればあの日常に戻っていられるんだ。別に普段のようにオタクや萌アニメやエロゲーを好きに批判してもいい・・・・けどな、それにハマった親友はなんの罪はないはずから受け入れていいはずだぞ・・・」

「だけど・・・・・だけど・・・・」

まだ折れないのかよ・・・・もう、こっちは万策が尽きて反撃する手札がない。





「それでも・・・・・・他の仲間ならまだしも・・・・・・親友のうちに秘密にしてたのだけは許せない・・・・・・もし、咲那にそれを吹き込んだやつが入ればボコボコに殴ろうと思ったのに・・・・」

そう崩れながら涼浦は自然と涙を流していた・・・・・



そうか、お前が最も憎んでたのはだったんだな・・・・






「そうか・・・・お前はざーさんをエロゲにはまらせた奴が憎いのか・・・・なら話は早い・・・・・・それは俺だ・・・・・」

「は?」

本当は、樹なのだがあえてその罪を俺が被ることにした。なんせ俺はその趣味について止めることが出来なかったから、同罪に等しい・・・・




その真実を聞くと涼浦はふらっと立ち上がり小柄とは思えない力で思いっきり突進し、あっという間に俺に馬乗りになり発狂しながら・・・・顔を殴ろうとする。






「お前か・・・・・・・!!!!お前が・・・・・・お前が・・・・咲那を・・・・なんで・・・・・なんでそんなことを!!!」

涼浦はそう吠えながら、交互に俺に向かって殴りかかる。



その体形と喧嘩をしたことがないことであってかあまり痛くはないがその怒りは確実に俺にぶつけようとしてるのが表情を見て分かった。




「大河!!!!お前の・・・・・・お前のせいで・・・・」



とは言っても、さすがにこう何度も食らうと痛いな・・・・てか、マジで殺そうと感じがするんだけど逃げ・・・・・・れない。こいつ思いっきり両足を使って俺の両腕をしっかりと固定して、起き上がろうとしても・・・・なかなか起きれない・・・・くそ・・・・・油断したこいつの事を・・・・・




「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

涼浦はその発狂に乗せ渾身の一発と思われる一撃が俺に振りかかろうとするが・・・・それは降りることはなかった・・・・

なぜならその直前に九頭竜があいつの腕を直前で止めてたからだ。

助かった~~~~~~~~






「九頭竜・・・・・・・・」

「そこまでだ花沢・・・・もういいだろ。彼氏を目の前に殴るのはこれ以上オレが許さねぇぞ・・・・」

「くそっ・・・」

そして涼浦は俺から少し離れ立ち上がり、九頭竜は、本当の決着をつける為にそいつを店の中に案内するようだ。







「こい涼浦・・・お前は大河よりも語るべき相手がいんだろ?」




  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る