好きなセリフ / 映画 『コラテラル』

 この映画の主人公は、平凡なタクシードライバーだ。

 夢はリムジンを用いたタクシー会社の設立すること。


 だが、誤って殺し屋を乗せてしまったことで彼の人生は一変する。


 半ば脅される形で仕事の片棒を担がされながら、主人公は彼の支持に従うしかない。


 殺し屋は言う。


「夢がいつか叶うって?」


 結局夢なんて叶わず、年老いた自分にいつか気づくだろう。

 彼はそう語る。


「リムジンなんて、頭金作って踏み出せばよかったんだ」


 主人公は完璧なプランを立てて、失敗しないように計画をねっていた。

 そんな主人公の甘っちょろい理論を、殺し屋は「やるしかない」とブッタ切る。


 このセリフは、ガチでガツンとくる。

 冷徹なキリングマシーンのセリフなのに。


 彼の人生になにか深みを感じる。

 殺し屋以前に目標があったのかもしれない。

 夢なんて考えたこともなく成長し、気がつけば手を血に染めていた可能性もある。

 

『カイジ』に出てくる、班長大槻の

「明日がんばるんじゃない。今日がんばるんだ」

 も、悪党のセリフだが正しい。


 実際、精神科医樺沢紫苑先生も、

「習慣化の秘訣は、『今日だけやる』こと」

 と語っている。

 心理学的に、正しいのだ。


 物事を実現させるには、まず行動するしかないのだ。

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