「けど…、未解決って……！？

　その井出だか、伊部だかが、死刑囚って事は、その人が犯人なンでしょ……！！」

　ミーナがボクのコーヒーカップを手に取った。

「忌部（いんべ）だよ……

　彼は、完全に冤罪なンだ！！」

　またハリーは立ち上がり、お茶菓子のバウムクーヘンを持ってきた。

「へェ～、冤罪……！？」　

　すぐにミーナは、バウムクーヘンを開け始めた。

「そ、当時の遺体など証拠は全てＧＨＱが接収していったンだ……」

「ＧＨＱ…って、何……」

　ミーナには手こずる。

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