　突然、天司（ヒロシ）が声を上げた。

「え、何よ？　この写真が、どうかしたの……！？」

　驚いた舞美が、何度も瞬（まばた）きをし聞き返した。

　手に取った写真には親子だろうか。小学校高学年くらいのお人形みたいな美少女とロマンスグレーの中年の男性が映っていた。

「『ま、まさか……なンで、この写真が…、岬優真の部屋にあるンだ……』」

　天司（ヒロシ）は、ひとり言（ごと）のように呟いた。

「ど、どうしたのよ……

　天司（ヒロ）君！！　この写真が何か、あるの……！？」

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