存在しない作品のあらすじ

第4話 異世界人売り業

　きみたちは異世界転生って知ってるかな？　ネット小説でよくあるあれだ。

　わたしは神。主に人間を異世界転生させるのを仕事にしている。

　内容？　そんなものは簡単だ。目についた適当な人間をぶっ殺して、依頼を受けた世界にそいつを送り込むんだ。

　なかなかもうかる商売だぞ。なにしろ、多くの人間はちょっと便利な能力を与えてやれば殺したことをなんとも思わないんだからな。そもそも、人間からは干渉できないからクレームもこないしな。

　で、依頼された神が管理している世界の送り込んだら、あとはなにもしなくていいのが最高だ。たまに派遣元の神からクレームがきたりもするが、そんなもん可愛いもんだ。望み通りのヤツを派遣しているんだからそれだけで金も手に入る。これほどぼろい商売はない。

　人間よ……これが異世界転生だ……。