第9話 ミッションダイアナ CASE OF ハヤト1
今日、初ミッションの日だからワクワクが70%、不安が30%……。イヤ逆かもしれない。
しかし、会社に着いてユウマ先輩の顔を見た瞬間ワクワク100%に変わった。
「おはようございます! 先輩!」
少しテンションが高すぎたかもと反省しながら、ユウマ先輩の顔を見た。
「あ……ハヤト、おはよう!」
ユウマ先輩の声が硬い。あんなに面倒見のいい先輩の視線が定まらない。定まらないどころか、死人のような目をしてる。
やっぱり先輩でも初リーダーとなれば緊張するんだ……。こんな時先輩なら、軽快なトークで緊張を和らげてくれる。
「どうしたんっすか! ユウマ先輩! 張り切って行きましょう!」
自分でも気持ち悪いくらいのテンションで先輩に話しかけながら、エレベーターのセンサーで右目を認証した。
ユウマ先輩はエレベータに乗っても、変わらず無言で顔色が悪い……。
「先輩と一緒のミッションだから、すげーワクワクしてるんですよ! 今回のミッションは121年の時空をこえるんすよね。初めて時空を超える時って緊張しました? 僕、心臓飛び出そうですよ」
無理やり会話を盛り上げようとしてみたけど、ユウマ先輩はエレベーターから見える地下世界の遥か遠くを見つめたままだ。
「ポー-ン」
エレベーターのドアが開いたと同時に、ミッション指令室への集合がかかった。
「はい!」
ミッション指令室で、ミッションの詳細が説明される。
ミッション名は「ミッションダイアナ」
俺はジョーンズと名乗り、元王妃と同じ車の助手席に座る。それは、容疑者ポールと隣に座ることになる重要な役割だ。正直……初ミッションなのに荷が重い。
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