擬態
現代は己を偽る手段が豊富である。SNSで全く別人に成ることも可能、それどころか声も姿も性別も変えて、リアルタイムで話したり、またそれによって生活をすることも出来るというのだから驚きである。何処其処の何兵衛で紹介が済んだ時代とは大違いだ。尤も、その時代のことなんか知らないのだが。
当然の成り行きとして、手段が増えたならば、それを悪用しようとする輩も出てくる。名前も姿も変えることを選んだ人に対して、それを暴こうと躍起になってみたり、または、自分のやった悪行を名前や姿を偽らずに公開したりと色々だ。
偽るということは隠すということではない。己の別の一面を前面に出すという行為に過ぎない。それが良いか悪いかは別として、その選択がどのような結果を生み出すのか、私たちはもう一度考えるべきではないだろうか。
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