問わず語り

第16話スピッツ - ロビンソン (げひん)

「学生の時分、エロビデオを拾ってしまう」

こんな事は誰でも経験されていらっしゃると思う。が……

友よ。おれは書くぞ。

中学一年生だったと思う。川沿いの松並木のすみに何気なしに落ちていた

ビデオテープを拾い上…げなければよかったんだ。なんであそこ通ったんだろう。

タイトルには「糞 尿 家 族 ロ ビ ン ソ ン」

「？？？」半ば反射でTシャツの中に突っ込み帰宅、内容を確認……

頭がチカチカした。うんこまみれの男女が沢山、みんなでセックスしまくっていた。

僕の危機管理能力は「糞尿家族ロビンソン」を手許においてはいけないと判断した。

すぐに家を出る。目的地は松並木。5分もかからない。

並木と並走しながら…前後の人、車を確認。草むらにスッと投げた。以降、

この事は努めて考えないようにしたし、遊んだりなんだりで実際すぐに忘れた。

時は流れ、17歳。アルバイトへ行く前の準備をしている時に皆さんご存知のあのイントロ。当時初めて耳にした旋律に興を引かれた僕はテレビの前で「ロビンソン」のテロップの持つイメージ(あくまで僕の)とあまりにもかけ離れたメロディーラインに暫し硬直した。

こんなロビンソン観を持ってるヤツ、他にいてたまるか。

「俺だから叩けるロビンソン」があるんだ。これは誇りだ。

あの時(12話サイ○リア)上手く説明出来なかった全容がこれだ。

だから友よ、次はロビンソンを演ろう。万感の想いを込めて叩くよ。