第12話
彼女にSNSでコメントを送っても、見ていないからなのか返事が来ることは無かった。
彼女からの返事を待っている中、いつも通り彼女を家まで送り届けた。そして彼女のことが心配だったので、そのまま彼女の部屋を見ていた。少し経った時あの男性が、大きな花束をもって現れた。男性が彼女の家の前に立つと、彼女は笑顔で出てきた。彼女は一瞬驚いた顔をしながらも、涙ぐんで嬉しそうに男性に抱きついた。達也はそんな彼女を見て、苛立ちと悲しみを抱いた。
彼女に自分が抱いた悲しみを伝えるため、達也は花屋を渡り歩いた。アイビー、もしくはカリンを彼女に渡すために。
時期だったのかゼラニウムの時よりもすぐに、達也はアイビーを見つけた。買ったアイビーの花を持ち帰り、彼女への想いを書いた。そしてゼラニウム同様に、玄関前に手紙を置いた。アイビーと共に。
“俺のことを大切な人と言ってくれたのは、嘘だったんだね。でも俺は君のこと信じてるから。君のことずっと想ってるから”
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