第2話
朝、部屋中にアラームが鳴り響く。その音で達也は、目を覚ました。目は開いてるが頭は起きていないため、一向に動き出さない。そんな達也を促すかのように、もう1度アラームが鳴り響く。その音で完全に起きたのか、バタバタと準備を始めた。達也はバタンと音がなるくらいの勢いでドアを閉めた。
「乗りまーす!!」
駅のホームに続く階段で叫ぶ男性。
「空いてる車両をお使いください」
駅のホームに響く放送。
「押します」
列車内に声をかける駅員。
満員電車に乗り、人に揉まれる達也。耳にイヤホンをつけ、周りの音をシャットダウンするかのようにラジオを聞く。会社の最寄り駅ではたくさんの人が降りるため、人の流れに身を任せ駅構内を移動し改札を出る。そんなつまらない毎日だが、今日は違った。改札を出て東口へと向かっていると、前を歩いていた女性が何か落とした。いつもは見て見ぬ振りをする達也だが、なぜか拾って女性に声をかけた。
「すいません。こちら違いますか?」
「…え?あ、ありがとうございます」
最初は不思議そうに見てた女性だが、達也の手に持たれていたものを見て笑顔で言った。
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