豆乳

ー 豆乳 ー



おばさんの勤めている豆腐屋さんが店を閉めた


朝四時頃から騒がしくなる豆腐屋さん


朝早く僕が訪ねていくと


いつも瓶に入れた豆乳をくれた



しぼりたて豆乳


豆のとてもいい香り


甘さはしっかりあるのに


豆臭さが全くない



僕はそれを持ち帰ると


母がニガリを入れて寄せどうふを作る



そのまま飲む


時には鍋に


時にはおしゃれなカプチーノ


牛乳代わりになんでも使える



泡立ちをして とろみが生まれる


もう 口にできないのが寂しい



また探そうかな?


この街の 優しい優しい 豆のとろみ

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る