旧シナリオ作法まとめ
indo
自分ふう3幕方式(2017/2/10)
3幕方式については知らない人は自分で勉強してください。
以下は僕がカスタマイズした3幕方式です。
『物語は"敵の不正から始まる"』
1幕『巻き込まれる主人公』
・物語は敵の不正から始まる
・敵の作戦が開始される(敵の作戦は一般的に悪いことである。権力者が証拠を隠ぺいしようとす
るような)
・敵にとっていちばん都合わるい場所に"たまたま立っていたのが主人公"(主人公の設定をそうやって逆算して考えること)
・もし主人公さえいなければ、敵の不正はすべて上手くいっていた!
・"最初のキッカケ"があって、主人公は敵に認知され、敵の陰謀に巻き込まれる
・最初のキッカケさえ敵に邪魔されなければ、敵の不正はそこで暴かれて話は終わっていた
・最初のキッカケは敵に握りつぶされ、主人公は事件の深みに巻き込まれていく(受動的)
・巻き込まれているうちに、身内に犠牲がでるなど第2のキッカケがあり、主人公は具体的な目的を見つける(→そのために具体的な"敵"が決まる)
・その目的を達成するために、利害関係が一致する仲間ができる(嫌々パートナーになるのが望ましい)
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2幕『主人公の目的の達成』
・主人公は目的行動により、敵に宣戦布告する(1幕で受け身だった主人公は2幕から一転攻勢となる)
・2幕ですぐ、主人公は敵地のど真ん中で絶体絶命のピンチに陥るが、敵サイドの裏切り者の協力によりなんとか逃れる(敵は"不正"をしているから、敵サイドから正義を持つ裏切り者がでてくるのは必然)
・主人公が目的を達成するため行われる敵との数回の攻防(この部分が全体の文章量の6割強。理論では書けない部分。アイデアをひねりだして書くべし)
・命からがら主人公の目的は9割がた達成され、実質終わった感じになる
(敵のいちばん強いやつを倒す等)
・"だが、まだ途中"だ!
・主人公の行動目的は残りはやる意味がなくなるor目的は失敗してもよい。一番強いヤツを倒す、など、とにかく終わった感じになる。その倒し方は運でも仲間に助けられてズルでもよい。とにかく命が助かる。味方の乱入でも可
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3幕『敵の計画の阻止』
・(割り込みイベント)で主人公の目的行動は中断される
・主人公は敵に狙われなくなる。もしくは逃げるチャンスを得る
・(※過去)主人公は戦いを下りようとするが、仲間に叱咤される
・しかし、主人公は旅の途中で得た新しい因縁により、敵の計画を阻止することを決意。自分の意
思で死地に乗り込む
・この戦いは勝っても負けても死ぬ戦いである
・それを自覚している主人公(自己犠牲)
・仲間の助けなく正々堂々と最後まで戦う(味方の乱入などは禁止)
・2幕でやり残した主人公の目的の最後の1割も同時に達成される
・1幕の最初のキッカケがようやく実を結んで"世間"が味方になり、敵の作戦を相殺する
・そのおかげで主人公の命は助かり、敵の作戦も阻止される
(※主人公は最後まで1対1で戦うだけ。敵の組織の大勢を相手しない)
おしまい
これだけ読んでもわからないと思うんですけど、
プロットポイントでいうと、
PP1は、ここ↓
・"最初のキッカケ"があって、主人公は敵に認知され、敵の陰謀に巻き込まれる
・最初のキッカケさえ敵に邪魔されなければ、敵の不正はそこで暴かれて話は終わっていた
・最初のキッカケは敵に握りつぶされ、主人公は事件の深みに巻き込まれていく(受動的)
・巻き込まれているうちに、身内に犠牲がでるなど第2のキッカケがあり、主人公は具体的な目的を見つける(→そのために具体的な"敵"が決まる)
PP2は、ここ↓
・主人公は敵に狙われなくなる。もしくは逃げるチャンスを得る
・(※過去)主人公は戦いを下りようとするが、仲間に叱咤される
・しかし、主人公は旅の途中で得た新しい因縁により、敵の計画を阻止することを決意。自分の意
思で死地に乗り込む
具体例にあてはめるとものすごく分かりやすい話なんだけど、
面倒なので自分であてはめてください。
このテンプレートなら話の発端である"敵の不正"を話の核にして、
そこからすべて逆算して話を作れます。
このとおりに進むように
主人公の感情を枷で縛ってかけばきっと面白い話になるはず
3幕方式の問題点、というか足りてない部分だとぼくが思うのは、
・主人公が目的を達成するため行われる敵との数回の攻防(この部分が全体の文章量の6割強。理論では書けない部分。アイデアをひねりだして書くべし)
この部分は3幕の理論の外にある部分のくせに、
文章量が全体の半分以上あるのでここがつまらないと駄作になるということ
この部分をいかに面白く書くかが3幕を活かすかってことだと思います。
2017/2/10 引導
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