ひとりごと

@0818iceA

第1話 風

今日は風が強かった。


今朝は五時時に起きていつもより早く学校に向かった。

なんてことはない、たまたま早く起きただけだった。

いつもとは違う風景、いつも挨拶しているおばちゃん、いつも撫でていた猫、

今日はそんなやりとりもない。ただそれだけ。


「昨日見たテレビが面白かったな、なんだったっけ。」


普段はテレビを見ないけどいつもとは違うことがしたくてテレビを見ることにした。

というのもテレビはCMが多くて必要な情報を必要な時に流してくれない。

ネットで見たほうが早いからだ。

昨日は人の幸福度についてだった。

幸福度を上げるには人に対してなにかをしてあげること、ジュースをおごったり、あとはなんだっけ、思い出せない。

募金箱にお金を入れるより人に対してなにかを奢るほうがいい。

そんなことを言っていた。

お金の額は関係なく、10円だろうと1000円だろうと幸福度的には変わらないらしい。

確かに人に対して何か行ったほうがいい気分になる、目に見えるから、肌で感じることが出来るからだ。

話を戻して昨日はこんな内容のテレビを見ていた。


「今日はだれかにジュースを奢ろう。」


なんかいいこと起きそうな予感がした。

すると一人の女性と出会った。

「おはようございます。」

「あら、早いですね、おはよう。」

「はい、今日は早起きして早く学校に行こうかと。」

「そうなんですね、ふふ」


すると風が強くふきだした。

一瞬目を瞑りふと目を開けると女性はいなくなっていた


「おはよう。」

「あ、おばちゃん、おはようございます、今日は早いですね。」

「そう、今日は特別な日だからね、今日も学校いってらっしゃい。」

「はい、いってきます。」


「にゃ~」

「おはよう、今日も行ってくるよ。」(なでなで)

「にゃ~」


なんだか今日は気分がいい、いつもと違うことをするのも悪くない、でもいつも同じ時間だとそれが当たり前になってしまうからたまにでいいよね。

そう、たまにでいい。



いつも通る道、いつものおばちゃん、いつもの猫。

何ら変わらないいつもの日常。


今日は学校に行けそうだ。

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