第5話



それはそれは深く落ちる夢ゆえに

やっぱりとは傷つけられない

覚悟からか意味からかどこから誰を引き渡す

つもりとつもりと聞いたものは相変わらず背をまかせることすらできない


やがて眠るだろ

起き上がるなら

空に手紙をかく


だれかしらと理由を語る

今さらだれが弱ければいいの

今まで誰を差し出した


まだと聞きたかった

世界なんていない

そういう知ったかぶりをふりかざし

無知でありたい


弱さをふりかざし

強さをふりかざし

遠ざけた



誰もいなくなった

そして

旅は終わる

ひとり

私もいなくなって

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