第10話
「・・・同じ夢を続けて見るなんて」
目を覚ますとそこは白一色の世界だった。
昨日はあれから森の奥を目指したものの、次々湧いてくるアンデッドにうんざりして帰ったのだが、いろんな意味で疲れが溜まっていた僕はすぐに寝てしまったのだ。
「確かに昨日も宿のベッドで寝たはずなんだけどなあ」
どうやらまたあの夢を見ているらしい。恰好は寝るときのためのシャツとズボンだけだ。僕には霧の中に迷い込んで死にたいとかいう願望があるのだろうか。
と、僕がそんな風に自らの潜在的な欲望について考えていたときだ。
「これは・・本当に・・夢じゃなかったの!?」
突然そんな叫び声がした。姿は見えないがずいぶん嬉しそうな声だ。これはまさか。
「あのー、もしかして、シルフィさんですか?」
自分でもイタいとは思うが、夢の中の登場人物に声をかけてみた・・
「デュオさん!?デュオさんなんですか!?・・・痛ぅ・・・・デュオさん・・・デュオさん・・・うぅ、よかった、よがったよぉぉぉぉ!」
「シルフィさん!?ちょっと!?いきなりどうしたんですか!?」
なぜだかこの夢の中のキャラクターは突然泣き出してしまった。本当に変な夢だな、いやもしかして僕といることがそんなにショッキングなんだろうかと思いつつも僕は彼女をなだめるのだった。
「すいません、取り乱しました・・・・」
「あー、いえ、お気になさらず」
あれから10分ほど経っただろうか。シルフィさんはようやく落ち着いたようでそんな風に謝ってきた。
一体なんで僕は夢の中でこんなことをしてるんだろう・・・
「本当にごめんなさい。私、つい嬉しくて・・・昨日のように誰かと気兼ねなく話したのは初めてだったから・・・・・・」
「初めて? ああ、心が読めるって言ってましたもんね。そりゃあ・・・」
心を読める、いや、読んでしまうとかいう能力だったか。我ながらどうしてそんな設定を付けてしまったのやら。だが、まあいい。
「それでですね、その、今日は・・・・」
「あの、明日またダンジョンに行かなきゃいけないので、もう帰りますね」
「え!?」
驚いたような声が聞こえてきたが、無視する。昨日はこの夢の中で動いたら目が覚めて朝だった。昨日と同じならそれで目が覚めるはずだ。パンフレットには書いていなかったが、僕の場合明日行くモーレイ鉱山はアンデッドが群がりそうだから早めに行きたいのだ。うっかり寝過ごして時間を無駄にしたくない。
とりあえず昨日のように一歩前に踏み出そうして・・・
「待って!! 待ってください!!」
体の奥から絞り出すような、悲痛な声が聞こえた。・・・・・夢の中とはいえ、流石に少し心にくるものがあるなあ・・・そう思い、僕は足を止めた。
「・・・・なんですか?」
「えっと、あの!! どうしてすぐに帰ろうとするんですか・・・?」
「いや、寝過ごしたら困るじゃないですか。というか、あなたは確か心が読めるとかいう設定・・・・いや、そもそも僕の夢の中の人なんだから分かるでしょう?」
「え?」
言いたいことは言った。
僕はやっぱりここから出ようともう一度足を踏み出そうとしたが・・・・
「ん?」
ざわり、という感覚がして動きを止める。この感覚は・・・昨日の通りなら心を読まれたときの感覚だったか。そんなのまで再現するとは真に不思議な夢である。
「・・・・これは・・・デュオさんはここを夢だと思ったままなんだ・・・・・・・あの!! デュオさん、聞いてください!! ここは夢ではないんです!! これは、信じられないかもしれないんですが、現実なんですよ!!」
「へ?」
ここが夢ではなく、現実?
僕は思わず周りを見回したが、目に映るのは白銀の霧のみ。そして、自分が立っている床は明らかに宿のものとは違う・・・・
「それじゃ」
「待って!! 本当に待ってください!! お願いです、信じてください!!」
先ほどにも増して必死な声だ。ここまで心を込めて話す人に会うのは久しぶりだ。だが、まあそこまで言うのなら・・・・
「では、ここが夢じゃないっていう証拠があるのですか?」
「えっ、それは・・・」
やっぱり馬鹿馬鹿しいよなぁと思いつつ僕がそう尋ねると、シルフィさんは少したじろいだようだ。
「僕としては、夢じゃないっていうのなら今のこの状況について詳しく知りたいんですが・・・」
もしもこれが夢ではないというのなら、間違いなく一大事である。 僕としてもこれが普通の夢にしては少しおかしいとは思っている。その渦中にあるのならば、それについて知らねばならないだろう。まあ、これが本当に夢ではないのならば、だが。
「・・・・・・」
シルフィさんは何も言わない。やはりこれは夢なのか、それとも僕を説得できる証拠を考えているのか。
「・・・・・」
まあ、なんか後味も悪いし、ここが夢か否か。その答えくらいは聞いてから帰ろう。
僕は足を止めてじっと霧の中を見つめた。
「・・・・どうしよう」
私は困っていた。
「デュオさんは、ここが現実だと思ってない・・・・」
昼間はこの場所が現実ではないかと考えてから図書館に行って調べたところ、デュオさんの名前、ひいてはシークラント家の存在について書かれた貴族目録を見つけることができた。そこで私はここが現実であると確信できたのだ。しかし、デュオさんはそうもいかなかったのだろう。私は偽名を名乗っていたから現実の私につながる手がかりも残っていなかった。
「どうしよう、なにか、なにかないの・・・?」
私は考える。
・・・・・一応、明日以降でここが現実だということを示す方法はある・・・・だが、ここでそれを果たす前にデュオさんが帰ってしまったら意味がない。急がなければデュオさんが帰ってしまうかもしれないのだ。考えろ、考えろ・・・・
・・・・私が夢ではないと思ったのはなぜ?・・・・それは現実世界にデュオさんがいるとわかったから。・・・・では、私も本名を名乗るか?・・・・むしろダメだ。王族の名前を出したらそれこそ騙していると思われて信じてもらえない。・・・・昼間に調べたデュオさんのことを話すか?・・・・デュオさんは私を夢の中の人物、自分が妄想したキャラクターだと思っているみたいだ。個人情報を話しても知っていて当然と思われるかもしれない、とりあえず保留。他には、他には他には・・・・そもそも私が気付けたのは確か・・・
「シルフィさん? どうしました?」
「・・・・・・」
デュオさんが何か言っているようだが、耳に入らない。考えろ考えろ・・
「埃・・・」
そうだ、埃だ。
・・・部屋の不自然な埃の跡、あれを発見して信憑性が出たから。それだ。部屋の埃がきっかけになったんだ。・・・・ではそれを話すか?・・・・・デュオさんは確か、昨日は王城近くの宿にいたと言っていた。ここは今も私の部屋のようだし、デュオさんの場合、明確な証拠が残っているかは・・・・いや、あのポッカリと空洞ができたような跡からして、埃のいくらかはデュオさんにくっついていたはずだ。・・・・よし、これで行こう。
「デュオさん」
「はい?」
幸いにして、デュオさんはまだそこにいた。
「埃、部屋の埃なんですけど、今日の昼にきちんと掃除して、部屋を綺麗にしたんです」
「埃?ああ、昨日は息するのが嫌なくらい埃が積もってましたけど、今日は綺麗ですね。でも夢の中ならなんでもありですよね」
「い、息するのも嫌って・・・」
引きこもりとはいえ女である私には大ダメージだ。思わず首がカクンとうなだれた。
「って、違う!!」
違う!ショックを受けている場合じゃないだろう。そこではない。
そう、夢の中なのだ。ならば部屋の様子なんてコロコロ変わっても大して不思議じゃあない・・・それだけならそうだろう。
「そうですね・・・・では、現実ではどうでしたか? 何か、埃に関することがありませんでしたか?・・・例えばベッドに埃がたくさん付いていたとか」
「・・・・そういえば」
どうやらデュオさんには心当たりがあるらしい。どんなことがあったのか心を読んで知りたいところだが、我慢する。さっき使っておいてなんだが、デュオさんからは私が心を読んでいるのがバレてしまうし、何度も心を勝手に覗かれていい気分はしないだろう。
「そういえば、今日帰ってきてから、スケルトンとミイラ、いや、宿の老夫婦に部屋を汚すなってこっぴどく怒られたんです。僕がまったく身に覚えはないって言ったんですけど、かえってヒートアップしちゃって・・・・・」
「え!? それはその・・・・・ごめんなさい」
そんなことがあったのか。私の不精のせいでデュオさんが怒られてしまうなんて・・・・申し訳なく思ってしまうが、同時に嬉しいとも思った。それは紛れもない、ここが現実だという証拠になる。
「・・・・あなたが僕の想像で作ったキャラクターなら僕が怒られたことを知っていても不思議じゃない。 けど、そもそもなんで僕が埃をくっつけていたのかは・・・・心当たりが全くない」
そう、元より埃まみれだった私の部屋なら不思議ではないが、お客さんを泊めるための宿で気づいたら埃まみれになるというのは普通では考えにくいからだ。
「それじゃあ・・・・」
弾むような私の声に一拍遅れて、デュオさんは言った。
「僕もここがちょっとおかしいとは思ってましたし・・・・・一応、信じます。 でも、他にも何かあるというのなら教えてもらってもいいですか?」
「はい!!」
そうして、私は昼間に調べたシークラント領のことやデュオさんのことを話し始めた。
「あなたの名前はデュアルディオ・フォン・シークラント。シークラント領の領主、アインシュ・フォン・シークラント伯爵の息子で長男で18歳。シークラント家の家族構成は伯爵と伯爵夫人、長男のあなたの三人で、さらにペットとして飛竜を飼っている・・・」
「待ってください、ひとつ、いや二つ訂正があります。目録にはないのかもしれませんが、屋敷にいるジョージ・バークとヘレナ・バークも僕の家族です。それと、リーゼロッテもペットじゃなくて僕の家族です」
「へ?そ、そうなんですか?バークという方々は知りませんでしたけど・・・私は竜を飼ったことがないのですが、竜って家族に入るんですか?」
「人によって違うかもしれませんけど、少なくともリーゼは僕の家族です」
あれから少しして、この場所が夢ではないという説の補強のために、僕、というかシークラント伯爵家について調べたことを教えてもらった。
僕がわかっているようなことを並べ立てたところで、知っていて当たり前なのだから夢ではないと言われても説得力はない。かといって目録に載っているような当たり前の部分が間違っているのは、彼女の発言と矛盾して不自然になるのだから、結局あまり意味はないと思ったが・・・・確信した。埃の件のこともあるが、これは夢ではない。たとえ夢の中だろうと、僕がバーク夫妻やリーゼロッテを家族ではないと思うなどありえない。
「えっと、ご、ごめんなさい。」
「いえいえ、人によって違うとは思いますから・・それに、これが本当に夢じゃないって分かりましたし」
「え!? ほ、本当ですか!?」
「はい。・・・・シルフィさん、疑ってしまったこと、あと、ぞんざいな態度をとってしまったこと、大変申し訳ありませんでした」
僕は霧の中で深く頭を下げた。確かににわかには信じがたいことではあるが、それでも失礼な態度をとってしまったことは謝罪しなければなるまい。
「そ、そんな!!気にしないでください!! 私だって今朝はとても信じられなかったし・・・それよりも、デュオさんが信じてくれたことがとても嬉しいんですから」
「そうですか・・・・ありがとうございます」
どうやら許してくれた、いや、元々怒っていなかったようだが、僕はホッと一息ついた。
昨日も思ったが、シルフィさんはとても純朴な人みたいだ。
「あ、デュオさん。 ここのことを信じてくれたのなら、私のお願いを聞いてもらっても、その、いいですか?」
「お願い?」
安心したところで、シルフィさんがそんな申し出をしてきた。
お願いか。前は確かそれでいきなり目が覚めたんだっけ。顔をみせてくれというだけだったから今回もそんな無茶なことは言わないだろうが。
「コレを受け取って欲しいんです!」
「コレって言われても・・・・霧のせいで見えませんよ」
シルフィさんの声がする方を向いてはいるが、依然として僕らの間には深い霧が立ち込めている。
「そうでした・・・でも危険なモノではないので、投げますよ~」
「えっ、ちょっ」
そんな間延びする声とともに何かがカツンと床に当たる音がしたかと思うとコロコロと転がってきた。
「・・・サインペン?」
転がってきたのは細い棒状のモノ、サインペンだった。
だが、随分高価そうなペンだ。サインペンくらい僕も持ってはいるが、これはまるで見た目が万年筆のようだ。
「どうですか?ちゃんと届きましたか?」
「あ、はい。届きましたけど・・・・」
「よかった。昨日は最後にあんなことになってしまったから」
昨日は確か僕がシルフィさんの方に行こうとしたら床が突然なくなったのだ。このペンは転がってきたようだし、空間がねじれているわけでも床が落とし穴のようになっているわけでもないようだ。なるほど、それを調べるためか。
「それもありますけど、もっと目に見える証拠が欲しいなと思って。それで床に何か書いて欲しいんです。できれば私に話していないことでお願いします」
ふむ、なるほどなるほど、確かにここで僕が何か残しておけば動かぬ証拠になるだろう。話していないことか。・・・・・よし、今日森で倒したモンスターでも書いておくか。
僕は蓋を外して今日のことを思い出しつつ床にペンを走らせた。
「うん、これでよし、と。・・・・書き終わりましたけど、このペンはどうしますか? ここに置いておきますか?」
高そうな一品だ。床に置くのは心苦しいが、霧で見えない中、レディに投げて渡すよりマシだろう。
「いいえ、それは差し上げます。そのペンは、デュオさんも何か証拠があった方がいいかなって思って用意したモノなので・・・」
「え、こんな高そうなモノを?」
「高そう、ですか? ごめんなさい、私そういうのはあんまりよく分からなくて・・・同じようなモノがもう1本あるので気にしないでください」
もしかしてシルフィさんはいいところのお嬢様なのだろうか。口調もすごく丁寧だし。しかし、証拠の件もそうだが、女性からの贈り物をいらないというのは、失礼だろうか・・・
「・・・・わかりました。大事に使わせていただきます」
「別にそんなにかしこまらなくても。最初から机にくっついてきたモノなのでそんなに大した品じゃないと思いますけど・・・」
本当にそうなのだろうか。彼女の審美眼が少し気になった。
「さて、ここが夢じゃないとわかったところで」
あれから僕とシルフィさんはまた少し話し合った。
そう、現実であったことや今までのやりとりからここが単なる夢だとは思えなくなった。であるならばここは一体なんなのだろう。とりあえず白い霧が満ちる、現実とは思えない幻のような場所、ということからここを便宜的に「幻霧」と呼ぶことにする。ちなみにちゃんと二人で話し合った結果のネーミングである。
ともかく、僕は「幻霧」から出たら宿だったが、シルフィさんにとっては自室で、「幻霧」でも「幻霧」の中から出ても自分の位置は変わっていなかったようだ。当然といえば当然だが、今まで部屋の中に霧が出たことも、誰かが突然現れたこともないらしい。おとぎ話の中には山で旅人がまれに迷い込む不思議な家が現れるというお話があるが、まさかこの部屋ごと不思議な空間に入り込んでいるのだろうか。いや、まさかまさか・・・
「それに、例えワープの魔法で入ってこれても、私の城、じゃなくて家には警報用魔道具があるからすぐに捕まっちゃいますよ。この霧が妨害してるのかもしれないけど」
このただよう霧も謎だ。害はないようだが、魔法を弱める効果があるようだ。僕は他の魔法はからきしだが音魔法ではそうそう遅れは取らない自信がある。その僕でもこの霧の中ではほとんど魔法が使えなかった。一応特殊な素材を加工してできた魔法を使えなくする魔道具はあるが、そうしたモノはとても貴重な上に扱いが極めて難しい。さらには体につける枷のような魔道具ならともかく、空間まるごと魔法封印状態にするなど、国宝を超えるレベルと言ってもいいだろう。いろんな魔法の本を読んだというシルフィさんいわく、王族であっても魔法封印の魔道具はやたらめったらには使えないのだそうだ。そもそも魔法で出した霧に魔法封じの効果を持たせることが魔法理論的に破綻しているのだとか。戦闘における魔法の使い方に関する本はそれなりに読み漁ったが、そうした魔法理論についてはお手上げである。
「この「幻霧」については後回しにしましょう。考えてもわかりそうにない。一応僕らに害はないみたいですし」
「わかりました。でも、そうなると問題は・・・」
「どうして僕らは幻霧の中にいるのか、誰かが意図したものなのか・・・」
この幻霧は魔法こそ使えなくなるが、肉体への害はなさそうだ。暗殺のためという線はないだろう。やる気ならばこの霧を酸の霧か毒ガスにでも変えればそれで終わりだ。一歩動いただけで強制的に追い出されるような感じだったし、閉じ込めるためでもなさそうだ。ならば一体なぜ僕らはここにいるのか?
今のところ、ここに術者らしき者がいる気配はないが・・・・
「あ、そうだ。シルフィさんのチカラでここに誰かいるのかってわかりますか?」
「えっ!?ためしたことなかったなぁ。少し待ってください。・・・・・うーん、デュオさん以外の感情を感じないのでいないと思いますけど・・」
「そうですか・・・・」
霧で妨害されてる可能性はあるが、今のところ僕ら以外はいないと思っていいだろう。術者がいないとなるとまったくの偶然でこのような空間が作られ、それこそおとぎ話のように僕らは迷い込んだのだろうか。いや、それなら2日続けて迷い込むのは天文学的確率だろう。やはりこれはシルフィさんが言っていたように・・・
「お互いの「体質」なのか?」
驚くべきことに、昨日の夜の内からシルフィさんはこの「幻霧」の原因についていくつか仮説を立てていたらしいのだが、その中で僕も最も有力だと思ったのが、「お互いの奇妙な体質」に原因があるのではないかという説だ。
「体質・・・」
シルフィさんはどこか辛そうな声音でそう呟いた。
昨日僕の考えていることを読み取ったことから嘘ではないと思うがやはりにわかには信じがたい。まあ、僕のも似たようなものだがそれは置いておく。ともかく、体質が原因だとして、これからどうするかと考えようと・・・
「えっと、その、デュオさんの体質って・・・何ですか?」
「え?」
・・・したところでシルフィさんがそんな質問をしてきた。
「あれ? 言ってませんでしたか? というか、前にシルフィさんが僕の心を読んだときにちょうど考えていたんですが・・」
「今もそうなんですけど、この「幻霧」の中だとかなり弱まっているみたいで・・アンデッドに関係するチカラっていうのは分かりましたが」
ふむ、この霧が魔法を弱める効果があるは確かのようだし、本当だろう。心が十全に読めるのならわざわざ聞く必要もないことだ。なにより、僕だけがシルフィさんのチカラを知っていて彼女が僕の体質を知らないというのはアンフェアというものだろう。彼女にならば告げても信じてくれるだろうし、問題ないはずだ。よし・・・・
「えっと、僕の「体質」は・・・」
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