第一回 はるかな川小説大賞 講評

木船田ヒロマル

『セイシュン』生存競争

◇『セイシュン』生存競争

(宇呂田タロー@復活……?さん)

 未来のディストピアの崩壊を描いた短編SF。主催側の提示したテーマをがっちりと捉えた内容で、ストレートパンチのような潔さを感じました。ですがそれだけに、出来事を順に語ってストンと終わっているようにも読め、読者へのフックや物語のツイスト……ドラマと言える部分が薄味になってしまっているように思います。「歌」が秩序を壊す、は設定ですが、その歌を歌う誰か、その誰かを護る、或いは殺そうとする誰かにフォーカスすると、同じモチーフでも起伏を作れる面もあるかも。文章はしっかりと書けていて、読みやすく、書きたいものは伝わって来ました。次回は更に、読む人の心にグッとくる何かが載せられるよう意識してみて欲しいです。







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