ただの嵐

春嵐に

見頃を前に散らされて

ひと目

忘るるを望む


夏嵐

月の面影

見目姿

さめぬ

浮き世の盛り


秋嵐に惑わされ

ここは

わたしは何とやら

あなた

見えたのは


轟々とないている

冬の嵐は薙いでいく

いとし

永い夜はまだ明けぬ

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