桃源郷

あの頃の宴……私は幾度となく想起する。

交わす笑いは言葉を色付け、幻想ながらも桃源郷を描いた。

人々は共同体を重んじていたのだ。

去って後、都会の喧騒は個人を踏み潰してゆく。

一人喉を乾かして、高く空に映った月を掴もうとするのだ。

あの桃源郷が懐かしく……仲間へ微笑みかけるなどする。

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