決戦にて 叩き上げと見逃せない好機
遠くにある上半分が消し飛んだ台地からはい出てくる奴が見えた。あれは……芋虫か? でも、大きさが
『オアアア』
クッ……、今、あいつは僕を見た。しかも間違いなく笑ってた。僕が
「おい、ヤート‼︎」
「……何? ラカムタさん」
「ヤートの事だから、いろいろ考えてるとは思うが言っておくぞ。絶対にあいつを
「だけど、何をしてくるかわからないと対応が……」
「あんな異常なものは探らなくて良い。俺にはヤートみたいに探知系の能力はないが見ただけでわかった。ほんの少しでも、あいつに繋がった奴は確実に蝕まれる」
ラカムタさんが胸を押さえて気持ち悪そうにしてる。見回すと他のみんなも似たような感じになってるから、次の選択肢を取れなくなっても
「良い? ヤート。私達は自分の身くらいなら自分で守れるから、私達を守ろうっていう考えは後回しにしなさい」
「え、でも……」
「私達はヤートに守られるために、この場にいるんじゃないの。私達の事よりも、あいつをどうにかする方法を考えて」
『オアア』
母さんが僕へ語りかけてる時に、またあいつの声が聞こえ、すぐに意識を戻すと、あいつは僕を見ながらバネを縮めるように身体を曲げていた。
『オアアアアッ‼︎』
「まずいっ‼︎
ガギィィィンッ‼︎
あの大きな芋虫が僕に向かって笑いながら身体を跳ばしてきたから、僕はとっさに強化した
芋虫らしい見た目のブヨブヨ感は嘘か。…………うん? なんだ? 空中から魔力の高まりを感じて見上げると、空中で回転してる芋虫の口に魔力が集まっていた。
「口をこっちに向けさせないで‼︎」
僕は急いで
「ヤート、今だ‼︎」
「え……?」
「力を使って鈍くなってるから攻撃しろ‼︎」
父さんに言われて芋虫を見たら口から煙を出して動かなくなっていた。……そうだ。僕は力の総量ばかりに気を取られて大事な事を忘れてた。どんなに力のある存在でも、その力を振り絞れば反動が来るのは当たり前の事だったね。
「シール‼︎」
『準備はできています』
「上に投げて‼︎」
「『
最初の
「全力で殴って‼︎」
ガギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギ、ズドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドンッ‼︎
『オア、ア……』
芋虫はあらゆる方向から
「シール‼︎」
『心得てます』
「『
ズドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドンッ‼︎
「『
「やるよ」
『はい、いつでも大丈夫です』
「『
『オ……ア……』
僕とシールがためらいなく魔法を発動させると、さっき芋虫が吐いた光線に劣らない深緑色の光線が
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◎後書き
最後まで読んでいただきありがとうございます。
注意はしていますが誤字・脱字がありましたら教えてもらえるとうれしいです。
感想・評価・レビューもお待ちしています。
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