大神林にて 決着と残る疑問
リンリーとイリュキンがお互いに改めて名乗り宣言すると、リンリーは姿と気配が消えていきイリュキンは
どうやらリンリーがイリュキンの
「シッ」
まず、イリュキンは自分の左前方から近づいてくるリンリーを
あれ? これで接近戦になったから明らかにイリュキンが不利になってるけど、イリュキンからは焦りは感じられない。むしろリンリーに接近されるのは想定済みだったみたいだ。その証拠に残りの二本の
リンリーがその対応の早さに攻めあぐねている内にイリュキンは横薙ぎに使った
「距離があっても接近しても本当に厄介ですね。その
「お褒めに預かり光栄だよ。ところでお互いの目的は果たしてると思うけど、まだ続けるかい?」
「目的が果たせてるのは認めますが、このまま終わるのは嫌ですね」
目的? 何の事だろ? 僕が不思議に思ってたら、リンリーは構えを解き脱力すると静かに目を閉じた。
「今のところは完全なものではないので使いたくありませんが、これはしょうがないと考えましょう。青のイリュキンさん」
「何かな?」
「それほどケガもしないでしょうけど、うまく避けるなり防ぐなりしてください」
「なんだって?」
リンリーが深く呼吸をし始めると、リンリーが変わった。何が変わったかをはっきりと言う事はできないけど確かに変わった。イリュキンも僕と同じようで一見棒立ち状態のリンリーに攻撃はせず、
「行きます」
「…………グハッ!!」
……起こった事をそのまま言えば、リンリーの身体がフッと消えてイリュキンから三歩くらい離れた場所に両手をイリュキンの方に伸ばした状態で現れたらイリュキンが吹き飛んだけど、イリュキンが自分の正面に移動させてた
「やっぱり威力も力の集中もまだまだですね。そう思いませんか?」
リンリーは両手の具合を確かめるように曲げ伸ばした後、ポツリとつぶやきイリュキンに問いかける。いけない。突然の事に驚いたけどイリュキンは吹き飛んでるんだ。ケガの状態とかを確かめないと不味いって僕がイリュキンに駆け寄ろうとしたらイリュキンが身体を起こした。
「……リンリー、君の言う通り擦り傷と多少の打撲くらいだった。何をしたか聞いても?」
「フフフ、自分の手の内を説明なんてしませんよ」
「それもそうか。さて、ここまでという事で良いかな?」
「はい、大丈夫です。イリュキンさんも、ここまでで良いですか?」
「私も大丈夫だ。目的は十分に果たせたよ」
「そうですね。イリュキンさんとなら私はかまいません」
「私もだ。リンリーなら相手にとって不足はない」
「イリュキンさん、よろしくお願いします」
「ああ、こちらこそよろしく。リンリー」
僕は二人が近づいてがっちり握手してるのを唖然と見てた。……あれだけピリピリしてたのに、和やかに会話しだした。なんでこんなに自然に会話してるの? それに二人の目的って何? 僕は二人が最悪の事態になるかもしれないから、できるだけ静かに急いで来たんだよね? あれ? なんか最終的に疑問だけが残った。女の人……だからなのかな? 二人の言動がよくわからない。
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◎後書き
最後まで読んでいただきありがとうございます。
注意はしていますが誤字・脱字がありましたら教えてもらえるとうれしいです。
感想・評価・レビューなどもお待ちしています。
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