第34話

「3km通過、みんな大丈夫か?」

「うぃーす!」

「枇杷島、元気いいなぁ。俺もうへとへとだよ。」

「ハルヒお前いっつもジョグはサボってるもんな。」

「走るの苦手なんだよ〜。」


腕時計で時間を確認しながら、後ろに目をやった。


「ただ走るだけじゃなくて、持久力を意識してみて。

1試合戦い続ける体力をつけるイメージでね。」


「はい!」


「バスケの走りは、今のようなマラソンの走り方じゃなくて

常に変化する走り。ペースもバラバラだし、前後左右に動く。動いたり、止まったり。そのずっと動く時間をどれだけ持久できるか大事なんだ。」

「ただ、体力をつけるだけではだめ・・・。」

「そうだよ、津島くん。技術だけでもだめ、体力だけでも、身長だけでも。全部、バランスなんだ。」

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