第28話
合宿が終わったら考えてほしいことがあると八木先生に言われた。
俺たちの学校は、ど田舎にある。
強豪校とはとても言えない。
そこで、クラブチームで練習することを提案された。
この合宿を通して真剣に、と。
枇杷島にはまだ言っていないらしい。
なぜかと聞いたら、まずお前が要だろ、って言ってた。
ちがうよ、先生。
俺の要があいつなんだよ。
「県選抜合宿だからさ、びっくりする事いっぱいあるかもだけどビビんなよ。」
そう車内で言っていた、訳がわかった。
「で、でけぇ・・・」
「しかも、外人じゃん・・・」
「ほら、いくぞ〜」
荷物を持って、大きい建物に向かった。
「すげえ、3面もある・・・」
「八木さん、お疲れ様です〜。早かったですね、渋滞してるって他校はちょっと遅れるみたいですよ。」
「お疲れ様です。田村コーチも早いですね。今回はありがとうございます。」
「何言ってるんですか、八木さんが参加してくれるなんてこちらとしてもありがたいですよ。なんと言っても、八木さんの久しぶりの教え子も楽しみですしね!」
ほら、挨拶。と、前に出された。
「初めまして、徳中1年、枇杷島です!」
「同じく徳中1年、舞川です。よろしくお願いします。」
「枇杷島くん、に・・・そうか、君がジョーだろ。」
「・・・はい。」
「君は、下は?」
「いやぁ、枇杷島で大丈夫です。」
「なんだ、気になるなぁ。太郎とかか?」
「ユイ、です。女みたいだから、」
「なんだ!君たち素晴らしいな!!まさに、バスケのために生まれたな。
名コンビだよ。そりゃあ、八木さんも自慢してくるわけだ!」
「ちょっと、コーチ!」
ユイとジョーなんて、まさに青春じゃないか。
「君たち、絶対強くなれよ。日本を代表する選手に絶対なれ。世界を驚かせてやれるぞ!
こりゃあ、楽しみだな。」
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