第10話
日常に辛い事なんて、山程ある。
身体が、精神が疲れちまってたら、
走っても、走っても、なにも抜け出せない。
ボールがあれば、
ひゅっと、
投げるだけ。
それだけの事をいま、
俺はしたい。
走る爽快感じゃなくて、
投げた瞬間、
スローモーションになるあの感覚を
あれをいま、感じたいのだ。
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