あくまでコメディ
湖を照らす月光が近くで俯く僕にも差し伸ばす。
弱みも悪口も誰かに吐いたことがない。
接する回数が少なければ自ずと当然の結果だ。
でも、自然に開いてしまった口から毒は吐かれていく。
ヴァルさんからのお願い!
ここからは不適切な発言が多数ございます。その為、時折✕印が入っております。ご不快に思われる方は用法用量をお間違いなく正しくお読み下さいませ。
「僕はこの世界でやり直せるって聞いた時、元の世界みたいに誰かに騙されたり裏切られたりしないそう思ってた。なのにあの✕✕神様、何が良い人生をなの。最初の化けの皮に騙されて振り回されっ放しだよ。あの馬鹿✕✕、なにが✕✕だよ!どちらかと言えば、✕✕は悪魔寄りだよ。そもそもこの世界で出会う人間の女性皆おかしい。人の頭を片手で締め上げたり、警察犬が可愛いと思うくらい嗅覚がドン引きものだし…。何度誰かに見張られてるのではと悪寒を感じたか。本当にこの世界の女性は✕✕で✕✕✕で狂って、✕✕✕の✕✕だよ!ララお姉ちゃんの✕、✕ーか!対人恐怖症を少しずつ克服しようとしてたのにこれじゃあどんどん悪化しちゃう。ふ、ふざけんな✕✕✕な✕✕✕✕!!」
この暗闇が全てを飲み込んでくれたのかもしれない。
自分でも驚くくらい毒を吐いた気がする。
神様をR指定にしたのは言いすぎたかな。
醜い叫びを向けたにも関わらず、妖精王さんは変わらず母性の詰まった優しい笑みで黙って聞いてくれた。
「ふふ、溜まりに溜まっとったようじゃのう。あの馬鹿を✕✕とは相当苛ついとったか。少しはすっきりしたかの?」
うん、僕も言いすぎたと思う。
神様を✕✕だなんて、せめて掃き溜めに溜まった糞って言えば良かった。
「……はい、なんだか心が軽くなりました。」
「ふむ、ならよい。お主は自分の心を我慢させすぎたんじゃ。またいつでも聞いてやるからのぅ。」
「あ、ありがとうございます。」
自分の中にあった汚い部分を出したお陰かすっきりとした。
妖精王さんも僕の顔を見て良し良しと頷いている。
でも、今後追われ続ける未来は変わらない。
どうしようかまた悩みの渦に巻き込まれようとした時、妖精王さんが提案した。
「ふむ、前に教えたダンジョンの事を覚えておるか?」
「ダンジョン…ですか?確かこの周辺にあるっていう…。」
確か帝国周辺にあるダンジョンの中に僕の喜びそうな物があるって言ってたような。
「そうじゃ。その喜ぶ物とはずばり転移石じゃ!」
ズビシと人差し指を天へと上げて宣言。
少し神様っぽいって思ったのは内緒。でも中身は天とヘドロの差があるもんね。
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